「毒物及び劇物取締法」概要 その8 事故時の措置
毒物及び劇物取締法(以下、毒劇法)は昭和25年に制定された法律です。
前回は、「貯蔵」についてご説明しました。
今回は、「事故時の措置」についてご説明していきます。
「事故時の措置」について、毒劇法と通知において規定されています。
第十七条 (事故の際の措置)
毒物劇物営業者及び特定毒物研究者は、その取扱いに係る毒物若しくは劇物又は第十一条第二項の政令で定める物が飛散し、漏れ、流れ出し、染み出し、又は地下に染み込んだ場合において、不特定又は多数の者について保健衛生上の危害が生ずるおそれがあるときは、直ちに、その旨を保健所、警察署又は消防機関に届け出るとともに、保健衛生上の危害を防止するために必要な応急の措置を講じなければならない。
2 毒物劇物営業者及び特定毒物研究者は、その取扱いに係る毒物又は劇物が盗難にあい、又は紛失したときは、直ちに、その旨を警察署に届け出なければならない。(参考)
法第17条に規定されている、「第11条第2項の政令で定める物」とは
毒物及び劇物取締法施行令
第三十八条(毒物又は劇物を含有する物)
法第十一条第二項に規定する政令で定める物は、次のとおりとする。
一 無機シアン化合物たる毒物を含有する液体状の物(シアン含有量が一リツトルにつき一ミリグラム以下のものを除く。)
二 塩化水素、硝酸若しくは硫酸又は水酸化カリウム若しくは水酸化ナトリウムを含有する液体状の物(水で十倍に希釈した場合の水素イオン濃度が水素指数二・〇から十二・〇までのものを除く。)
「毒物劇物営業者及び特定毒物研究者」以外については、第22条第5項に準用について規定されていますので、毒物劇物営業者、特定毒物研究者に限らず、業務上毒物又は劇物を取り扱うすべての方が対象となることとなります。
第二十二条
5 第十一条、第十二条第一項及び第三項、第十七条並びに第十八条の規定は、毒物劇物営業者、特定毒物研究者及び第一項に規定する者以外の者であつて厚生労働省令で定める毒物又は劇物を業務上取り扱うものについて準用する。
■届け出体制の整備
事故時に冷静な対応ができるよう、予め通報者を設定しておくことなどが求められています。
■措置の内容
応急の措置として何をすべきなのでしょうか。
- 周囲にロープを張るなどして人の立ち入りを禁止する。
- 風下の人に知らせ退避させる。
- 被害個所に中和剤などを散布する。
- 中和した後に多量の水で洗い流す。
- 河川などに流出しないよう注意する。
(出典)毒劇物盗難等防止ガイド(厚生省)
毒物・劇物の中には、水をかけることで発熱したり、ガスが発生する物質もあります。
毒物劇物取扱責任者が作成することとされている危害防止規定において、事故時の通報や応急措置活動に関して定めることとされています。
次回は、「危害防止規定」について説明します。
この記事は
DOWAエコシステム 環境ソリューション室
上田 が担当しました