異常気象について考えませんか その7
~令和2年版 環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書が公開されました~
令和2年版 環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書が2020年6月12日に閣議決定されました。令和2年版のテーマは、「気候変動時代における私たちの役割」です。
そこで今回は、環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書の中から、気候変動に関する部分と小泉大臣記者会見録とをお伝えします。
1. 構成
環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書という名前の通り、環境白書、循環型社会白書、生物多様性白書のそれぞれのパートで構成されています。
出所:令和2年版 環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書(概要)
2. 気候変動問題 ~気候変動から気候危機へ~
「気候危機」という言葉に、ピンと来ない方も多いと思いますが、英語では少し前からClimate Change(気候変動)ではなくてClimate Crisis(気候危機)という言葉が使われるようになってきました。
小泉大臣は記者会見録より
今年の環境白書では、地球環境の危機的な状況に対応する節目の年にあたって、一人一人の行動から社会変革を進めることができることを事例とともに示しています。今年の白書を契機として、環境省として、ここに気候危機宣言をしたいと思います。今年、現状認識として、気候変動問題が今や気候危機ととらえられていることを、白書として初めて明記をしました。
写真にあるように、昨年の台風、そして、オーストラリアの火災、このように、大規模な気象災害が国内外で多発をするようになりました。今後地球温暖化に伴って、豪雨災害や猛暑のリスクが更に高まることが指摘されており、まさに我々は危機に直面をしていると考えています。この白書と環境省の気候危機宣言を契機に、今後多くのプレーヤーとこうした危機感を共有して、社会変革を促していきたいと思います。
出所:環境省ホームページ:小泉大臣記者会見録(令和2年6月12日(金))
出所:令和2年版 環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書(概要)
3. 社会変容
小泉大臣は記者会見録より
これらの危機をチャンスに変えていくためには、最後のスライドでお示しをしたように、脱炭素、循環経済、分散型の社会への三つの移行による、コロナ後の新たな経済社会の再設計、リデザインを今後、これまで以上に、関係府省、自治体、企業、そして国民の皆さんと連携して進めていきたいと考えています。多くの皆さんに、この環境白書をお読みいただいて、地産地消など、社会変革につながる具体的な活動の輪を広げていただけるようなきっかけにしていただきたいと思います。なお、今回、宣言をした気候危機宣言は、COP25の前に、NGO、そして若者たちとの意見交換においても、若者からの意見も気候危機宣言、ぜひして欲しいと、そういった声もあったことも踏まえたものでもあります。今後、まさに気候危機というのは、次の世代の、将来の、この地球の環境を考えることでもあります。この次世代を担う若者とともに、経済社会の再設計、リデザインを進めていきたいと思います。
出所:環境省ホームページ:小泉大臣記者会見録(令和2年6月12日(金))
出所:令和2年版 環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書(概要)
小泉大臣は記者会見録(質疑応答)より
一人一人からどういったことができるんだろうかと、小さなことでも、大きな結果につながると思います。まず今回の白書にも指摘をしていますが、私たち一人一人のライフスタイルに起因している、温室効果ガスが全体の約6割、これだけで占めるという研究結果が紹介されていますから、私たちのライフスタイルを変えていくことができれば、大きく世の中は変わるんだと、そういったことの証左だと思います。
出所:環境省ホームページ:小泉大臣記者会見録(令和2年6月12日(金))
出所:令和2年版 環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書(概要)
詳しくは、環境省のホームページをご確認ください。
令和2年版環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書の閣議決定について[令和2年6月12日]
小泉大臣記者会見録(令和2年6月12日(金))
小泉大臣記者会見動画(令和2年6月12日(金))
この記事は
DOWAエコシステム 環境ソリューション室
上田 が担当しました