これまでの海外のごみ事情(まとめ)
これまで、DOWAエコジャーナルでは多くの国のごみ事情を紹介してきました。今回は番外編として、これまでどの国のごみ事情を取り扱ってきたのか、どのような特徴があったのかなどを振り返っていきます。
■これまでに取り上げてきた国々
これまでに、29ヶ国の記事を取り上げてきました。
以下の図の通り、先進国とDOWAが環境事業を展開する東南アジアが多い傾向があり、1つの国でも複数の都市や様々な観点でごみ事情を取り上げている場合もあります。例えば、タイだと16記事を掲載しました。
■海外ごみ処理事情の一例
海外のごみ事情では、日本と異なる様々な状況が見て取れます。過去の記事のため、現在は異なる可能性がありますが、少しだけ各国のごみ事情を抜粋して紹介します(以下、写真は当該記事からの掲載です)。
バルセロナでは、新たなごみ収集システムの始動ついて紹介されています。ごみを回収する車両は電動化し、街中ではごみが空気圧式収集ポストで地下のコンテナに収集されるようです。電化製品・廃油は地区ごとの収集場所(グリーンポイント)で集められており、住民は廃棄物を持っていくことで一部税金の割引になるポイントが溜まるそうです。
ネパールではポイ捨てが多いそうですが、自分の家の前は毎朝清掃する習慣もあるそうです。また、ゴミを拾って生計を立てる人々もいるらしく、それにより街中が清掃されているという特徴がありました。
リサイクルについては、日本同様、ペットボトルをリサイクルする工場があるものの、それでもリサイクル率は低く課題が残るという話もありました。
インドネシアもポイ捨てする人が多いそうで、またごみの分別もあまりされていないようですが、一方で、切れた電球も修理し、ゴミとなった中綿を再販売するなど、日本と比べて様々なものをリサイクルしている一面もあるようでした。
アメリカのニューヨークでは、生ごみを肥料等に変えるコンポストに力を入れているそうです。2018年の1年間で、50,000 トン以上ものコンポストの回収に成功したとのことでした。
●すばやい行動で、フランス国民が取り組んでいる廃棄物処理と対策 その2
フランスでは循環経済のための法規制が進んでおり、例えば、ゴミの分別においては歯磨き粉のチューブがリサイクルできるごみに指定されたり、一定の規模以上のファーストフード店では使い捨ての食器が使用禁止になっているようです。
■おわりに
国によってごみ処理には様々な特徴があり、日本とは違う点も数多く見られます。今後も、様々な国のごみ処理事情を取り上げていきたいと思います。
この記事は
DOWAエコシステム 環境ソリューション室
後藤 が担当しました