インドネシアにはゴミ山が存在する その1
みなさん、こんにちは。
今回は、インドネシアのジョグジャカルタに住んでいるからこそ見えてくるゴミ事情についてお伝えしたいと思います。
■インドネシアの環境問題
インドネシアの環境イメージはどんな事が思い浮かびますか??
恐らく、ジャカルタの大渋滞ではないでしょうか。
ジョグジャカルタの渋滞もひどいですが、ジャカルタは世界一の渋滞都市とも言われ、ひどい時は40キロの移動で7時間かかった事もあるようです。走った方が速いですね。笑
昨今では物価も所得も年々上がり、車を買える人も増えてきたので渋滞による排気ガスの大気汚染は深刻な問題となり、ジャカルタやジョグジャカルタ等都市部の空はくすんで見えます。
大気汚染に加え、都市部では毎年雨季になると「大洪水」が起こります。
洪水の原因は、、、
- 大雨による川の氾濫
- 地盤沈下
- そして排水溝の「ゴミ詰まり」
ゴミ詰まりはどういう事かと言いますと、インドネシアではポイ捨てが当たり前なのです。もちろん全員ではないですが、大人がポイ捨てをするので自然と子どももポイ捨てをしてしまう。注意する人がいないんですね。
罰則があるわけでもなく、至る所にタバコ、ペットボトル、プラスティックごみ、などなど沢山捨てられてしまっているので、そのゴミが排水溝を塞ぎ水が流れなくて洪水が発生してしまいます。
毎年多額な経済的被害が出ているのに、ポイ捨てをする事に対して行政も市民もあまり危機感がないように感じます。
インドネシアは今後インフラを更に整えるにあたり、環境問題は無視できない課題が多いと言えるでしょう。
さて、その一つの「ゴミ問題」。
分別してる?処理方法は??などなど気になる方も多いと思いますのでお話したいと思います。
■ジョグジャカルタのゴミ処理はどうなってるの??
インドネシアではゴミ全体の7割は埋め立てられております。
ほとんどのゴミは、全て郊外に運び山の麓や更地にそのまま捨てられ、まさしく「ゴミ山」という言葉がふさわしいような状態となっております。(ゴミ最終処分場と言われています)
写真:ジョグジャカルタの最終処分場
このように何でも一緒くたに捨てられているので、市民はゴミの分別はしておりません。もし、ペットボトルなど再利用が出来る物を分けて出したとしても、ゴミ収集屋が一緒にしてしまう事が多いようなので分別しても意味ないようです。
ごみ最終処分場は行政で管理されており、ゴミ収集は民間が行っております。
ほとんどのゴミ収集は個人宅まで取りに来てくれますし、マンションなんかでも玄関前に出しておけば掃除屋さんがごみ置き場まで運んでくれるという嬉しいサービスもあります。
もし収集がまだなエリアだと、ゴミ収集の方が個人宅と交渉し「週に〇回取りに来るから〇〇ルピアでどうだ」という取引をします。
ちなみにゴミ収集費用は、週に2回で1ヶ月約150円~1,000円ほど(1軒)。
田舎の方は1軒150円ほどだそうですが、繁華街やレストランなどは1,000円位。一般家庭の平均は約400円位です。※ジョグジャカルタ特別州の相場
写真:ジョグジャカルタのごみの分別状況
このように袋に入れて捨てる方もいれば、そのままごみ箱にいれる方もいます。分別はおこなっておりませんので、木とか粗大ごみとかなんでも一緒に置いています。
ゴミ収集方法はトラックで運ぶか、人によっては写真のような押し車で収集します。
写真:ジョグジャカルタのごみ収集(押し車)
分別しないのでリサイクル全然出来てないんじゃないか??と思う方も多いかもしれませんが、実はインドネシアはなんでもリサイクルするんです!
切れた電球も配線直して光るようにしたり、中綿などもまた売る。
日本人なら捨ててしまうような物でも、インドネシア人にとっては売り物なんですね。そこは見習うべき所だなぁと思いました。
写真左:回収された電球・蛍光灯 / 写真右:回収された中綿
ちなみに、先日携帯の充電ケーブルが切れてしまってダメ元で持って行ったらなんと使用可能に!!見た目はあれですがなんでも直すインドネシア人、すごいです。
参考程度に、これ位の軽作業であれば100円未満でやってくれます。
写真左:充電ケーブル修理中 / 写真右:修理された充電ケーブル
次回は、最終処分場を見学した様子をお伝えします。
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この記事は
ジョグジャカルタで飲食店を経営、
日本語講師もやっています
牧 みどり が担当しました