一般廃棄物の「灰」事情 その1 排出量と最終処分場の現状
家庭などで発生する燃えるごみなどは、廃棄物処理法では「一般廃棄物」に分類されます。
今回は、この一般廃棄物の排出量と、最終処分場の現状について、ご紹介いたします。
(参考記事)一般廃棄物 | エコペディア
■一般廃棄物の処理
(1)一般的なごみの処理フロー
一般的なごみの処理フローについてご説明いたします。
①ごみ処理施設への運搬
ご家庭で近くのごみ集積場に出された一般廃棄物は、多くの場合、ごみ収集車(パッカー車)で収集されます。
②中間処理
その後、多くの場合、燃えるごみは清掃工場で焼却されます。燃えるごみを焼却することにより、有害物質の無害化や、ごみを減容化(嵩を減らす)することができます。焼却後の残渣を「焼却灰」と呼びます。
③最終処分(埋め立て処分)
焼却灰などは最終的に安全な状態で埋め立てられ、最終処分されます。最終処分場では、埋立処分した後も地下水汚染、廃棄物の飛散など環境保全などに注意しながら管理されています。
④再資源化
最終処分以外にも、焼却灰を溶融することにより建設資材(路盤材等)や金属原料、セメント原料として再資源化されます。
(2)令和4年度のごみ総処理量
令和4年度のごみ総処理量は3,890万tでした。そのうち焼却、破砕・選別等により中間処理された量は3,668万でごみ全体の94.3%、再生業者等へ直接搬入され資源化された量は188万tでごみ全体の4.8%でした。そのまま埋め立てられる量は34万tで、ごみ全体の0.9%です。
ほとんどのごみは中間処理が行われていることがわかります。
中間処理量を行い減量化した量は2,913万tで、74.9%重量を減らすことができています。
中間処理後に資源化された量(処理後再生利用量)は451万tで、ごみ全体量の11.6%は、中間処理後再資源としてリサイクルされています。
■最終処分場はあと何年分?
令和4年度末で残余容量は9,666万m2、残余年数は23.4年となっています。
残り少ない処分場を少しでも長く使用するために、ゴミをなるべく出さないことや、リサイクルするなど3Rの取り組みがますます重要になってきます。
残余容量 | 9,666万m3 | (前年度9,845万m3)[1.8%減] |
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残余年数 | 23.4年 | (前年度23.5年) |
(出典)一般廃棄物の排出及び処理状況等(令和4年度)について | 報道発表資料(環境省)
■DOWAグループの最終処分場とリサイクル
DOWAグループでは、焼却した後の焼却灰を埋め立てる最終処分と、灰のリサイクルを行っています。
最終処分場は秋田県に2拠点(グリーンフィル小坂・エコシステム花岡)、灰のリサイクル事業はメルテック(栃木県小山市・神奈川県横須賀市)・メルテックいわき(福島県いわき市)の3拠点があります。
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グリーンフィル小坂株式会社
エコシステム花岡株式会社
メルテック株式会社
メルテックいわき株式会社
この記事は
エコシステムジャパン株式会社
伊藤 が担当しました