献血にご協力お願いします その1
皆さん、「献血」ってご存じですか?
いつも献血にご協力いただいている方もたくさんいらっしゃると思います。ありがとうございます!
そんな献血マスターの方にも、献血初心者の方にも知ってほしい大事なお話です。
コロナ禍の今、献血にご協力いただける方が激減しています!!
コロナウィルスの大流行により、皆さんの生活にも大きな影響が出ていることと思います。
自身や家族の安全を守るため、外出自粛をしている方が多くいらっしゃるでしょうし、実際に政府から「不要不急の外出自粛」との呼びかけもあります。コロナ禍の今、献血にご協力頂いていた企業・団体や個人的に献血に訪れる方が減少しています。しかし輸血医療を支えるためには、どのような社会情勢であっても多くの方の献血協力は必要不可欠です。
厚生労働省からも「献血は不要不急にあたらない」と発信されています。どうか、1人でも多くの方の献血協力をよろしくお願いします。
では、献血とは何かというお話からはじめましょう。
●献血って何?
献血とは、病気やけがで輸血を必要としている人のために、ボランティアで血液を提供することです。日本での献血の受入れは、国から唯一許可を受けている日本赤十字社が行っています。
●どんな人に輸血されるの?
「大きな事故でけがをしたり、手術で大量出血した際などに輸血を受ける」といったイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。もちろん間違いではありませんが、次のグラフのとおり、けがなどの一時的な輸血より、がんをはじめとする病気治療のため長期的に何度も輸血が必要になる方への輸血が圧倒的に多いことはあまり知られていないかもしれません。
例えば、白血病などの血液のがんになると、血を造れなくなるので、それを補うために輸血が必要となります。
がんの治療においては、抗がん剤が使われますが、抗がん剤の多くが、細胞分裂をさせなくすることでがん細胞を殺すため、細胞分裂の盛んな毛髪や粘膜、血球など正常な細胞も傷めつけてしまいます。そのため、脱毛、嘔吐、下痢、白血球減少(感染しやすくなる)などの副作用が起こるのです。また、がんの末期になると、重度の貧血になるため輸血が必要となることもあります。
全国で常に1日あたり約3,000人の方が輸血を必要としています。
また、血液には輸血用血液として使用できる有効期間があり、がん治療等に使われることの多い「血小板(※)」においては特に期間が短く、献血者から採血してからわずか4日間しか輸血に使用できません。
また、抗がん剤(化学療法)など、がん治療に伴う副作用に「骨髄抑制」というものがあります。貧血や出血などが起こるのですが、症状がひどい場合は輸血による治療が行われることがあります。
※血液中に含まれる成分の1つで血管の損傷部位に血栓をつくり止血する作用をもっています。
これらの理由から、毎日一定数の献血協力者が必要となります。
赤十字社のホームページには、献血によって命を支えられた方々からのありがとうのメッセージが紹介されています。
「全国のありがとうの声」(日本赤十字社ホームページ)
2006年にTSS(テレビ新広島)が献血に感謝しながらひたむきに生きる親子の姿を取材した番組の一部が、ホームぺージで見る事が出来ます。
「ありがとうっていっぱい言わせて」( テレビ新広島ホームページ)
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この記事は
東京都赤十字血液センター 秋葉原万世橋出張所
献血大好きさん が担当しました