樹脂製の1m3コンテナを使って廃棄物を搬出する時に注意することはありますか?
Q:樹脂製の1m3コンテナを使って廃棄物を搬出する時に注意することはありますか?
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保管状態や内容物に留意し、排出前に腐食・劣化が無いかの確認をお願いします。
樹脂は紫外線により劣化して割れやすくなり、有機系の廃液などを入れると容器を溶かし、漏洩につながる場合があります。【関連記事】プラスチック製コンテナの破損の危険性について
■1m3コンテナとは
1m3コンテナ(1トンコンテナ/IBCコンテナ)は1m3(1,000L)と大容量(200Lのドラム缶5本分)の液体を運ぶことができます。上部に充填口、下部に排出用のバルブが付いており、強度を保つために金属製の外枠が付けられているのが一般的です。
樹脂製の1m3コンテナは軽量で扱いやすいですが紫外線によって劣化しやすいので取扱いに注意が必要です。また有機系の廃液を入れると樹脂が溶け漏洩につながる場合もありますのでご注意ください。
■注意点
①太陽光(紫外線)を避ける
屋外で保管した場合、太陽光(紫外線)によって樹脂が劣化して、収集運搬車への積み込み作業中やシート掛け作業中に容器が割れてしまうケースが確認されています。
屋外で保管する場合はシートをかけるなど、紫外線に当たらないように対策をお願いします。
【関連記事】廃棄物をフレコンに入れて屋外で保管する際に、注意する点は何ですか?
②蓋、排出バルブを確実に締める
コンテナのキャップ、バルブ等の閉め忘れにご注意ください。これは1m3コンテナに限った注意点ではありませんが、特に1m3コンテナには充填口の蓋(キャップ)と排出用バルブがあるため、排出前にはどちらも締め忘れが無いように確認をお願いします。また、購入時のリークチェックもお願いします。
③内容物が樹脂を溶かさないか確認する
テフロンなどほとんどの有機溶剤に対して耐薬品性のある素材もありますが、そうでない場合、有機溶剤と樹脂の組み合わせによって樹脂が有機溶剤で溶けるケースがあります。
コンテナの樹脂の種類を確認し、内容物がその樹脂を溶かさないことを確認した上で、使用する必要があります。
④搬出前に再確認する
他の荷姿の場合でも共通した注意点でもありますが、排出前に外観の変形、変色やサビが無いかをご確認ください。特に製造後長期間経過したコンテナや製造年月日が分からないコンテナは、思わぬ劣化が進んでいたり、樹脂が内容物によって溶けて薄くなっていることがありますので、使用する前にも注意が必要です。
■さいごに
1m3コンテナは便利ですが太陽光によって劣化しやすく、内容量が大きいため漏洩が起こると影響が大きくなる可能性がありますので、ご使用の際にはご注意ください。
なお、DOWAグループ各工場における1m3コンテナの受け入れ可否や取り扱いについては、エコシステムジャパンの営業窓口までお問い合わせください。
この記事は
DOWAエコシステム 環境ソリューション室
後藤 が担当しました