環境コンサルってなに? ~イー・アンド・イー ソリューションズ~ その7 「循環型社会形成」
環境コンサルティングを実施しているイー・アンド・イー ソリューションズのご紹介(その7)です。
すっかりDOWAエコ商店街の常連になったA子さん。今回も、イー・アンド・イー ソリューションズに立ち寄り、『循環型社会の形成』について聞いてみるようです。
- 主人
- 「まいど!」
- A子
- 「こんにちはー。やっぱり、なんだか気になって、きちゃいましたー。」
- 主人
- 「ありがとうございます!俺に惚れたら怪我するぜ-☆」
- A子
- 「あらそう?惚れてみようかしら☆。
ところで、今日は『循環型社会形成』っての、お願いね。」 - 主人
- 「ノリ・突込みならぬ、ノリ・スルーですか(泣)
(気を取り直して)これの、何が気になりました?」 - A子
- 「『形成』ってどういうことなかーと思って、気になっちゃった。」
- 主人
- 「この『循環型社会形成』ってのは、資源を大事に使う、資源を循環させるため、国や自治体の取組をお手伝いして、資源を循環させるための仕組みづくりをお手伝いする、って事なんです。」
- A子
- 「『循環型社会』って、聞いたことあるわよ。(えへん)」
- 主人
- 「そうでしょー。日本では、2000年ころから「循環型社会」「循環型経済」という言葉が使われ始めました。最近では、EUが「サーキュラー エコノミー」を政策として掲げていますが、日本はある意味先を行っていた、とも言えますね。(えへん)」
- A子
- 「それ、知ってるー。「その道の人に聞く」のインタビューで読んだわ。これでしょ。(えへん)」
その道の人に聞く:EUのCE(Circular Economy)政策 - 主人
- 「そうです、そうです。じゃあ、“若い“A子さんに、日本がどうして循環型社会という概念を持つにいたったのかを説明しましょうね。」
- A子
- 「悪いわね。お願いするわ。」
- 主人
- 「終戦後の1950年代半ばから始まった高度成長期には、経済が発展して所得倍増計画や、国土総合開発計画などもあり、物質的にどんどん豊かになりました。そして、廃棄物量もどんどん増えていきました。それで、何が起こったかと言うと、廃棄物の処理が追いつかなくなったのです。」
- A子
- 「へ?そんなこと、あるの?」
- 主人
- 「1961年の東京では、ごみの焼却割合は85%程度で、生ごみも含めて、燃やさずに、直接埋め立てられていました。大量のごみを埋め立てますので、埋め立てていた夢の島周辺でハエが大発生して、学校の教室の中をぶんぶん飛びまわったり、処分場に油をまいて燃やしたり(夢の島焦土作戦)、夢の島周辺の住民が焼却場を建設しない区から運ばれてくるごみの受け入れを阻止しようと、バリケードを作ったこともあります。これが、あの有名な「東京ごみ戦争」です。」
- A子
- 「そんなことあったのね。初耳だわ。」
- 主人
- 「そんな事もあって、日本ではごみの焼却炉がほとんどの自治体にあって、自治体で出たごみは、自分の自治体内で焼却する、という状態になりました。最近は、広域処理など少し状況が変わっってもきていますが、高度経済成長の頃はそういう事があった、という話です。」
- A子
- 「その話と、資源循環の話はどう関係するの?」
- 主人
- 「そう、ここからが、大事です。当時は、生ごみを衛生的に処理したり、ごみを減容化するには、焼却処理が適しているので採用された、という事なのですが、高度経済成長で電化製品がどんどん普及して、不燃ごみや粗大ごみが増えてきます。」
- A子
- 「不燃ごみは燃やさないわよね。」
- 主人
- 「そう、だから埋め立て場はどんどん埋まってしまいますし、そもそも、鉄やアルミやプラスチックなど資源として使えるんだから、資源として活用しないと、という話になっていきます。」
- A子
- 「そりゃ、そうだわよ。」
- 主人
- 「そうなんです。国は、それまでにも廃棄物処理法の改正などで、廃棄物対策やリサイクル促進の方針は打ち出していたんですけど、はっきりとした国の方針を示したのは、2000年に施行された『循環型社会形成推進基本法』なんです。」
- A子
- 「長い! 循環型の社会の形成を推進するための基本法‥‥
そもそも、基本法ってどういう事よ?」 - 主人
- 「「循環型社会」の形成のための基本的な考え方を示しているもので、この考え方に基づいて、品目の特性に適したリサイクル関連の法律、家電リサイクル法、自動車リサイクル法、容器包装リサイクル法、建設リサイクル法などがある、というイメージです。循環型社会は、天然資源の消費を抑制し、環境への負荷ができる限り低減される社会、という事なんですが、イメージできますか?」
- A子
- 「環境に良さそうな感じ?」
- 主人
- 「・・・まぁ、間違ってはいませんけども。具体的には、[1]ごみをできるだけ出さない(発生抑制:リデュース)、[2]ごみをできるだけ資源として使う(再使用:リユース)、[3]どうしても使えないごみはきちんと処分する(適正に処分)ということです。」
- A子
- 「あ。リデュース、リユース、リサイクルってあれ?」
- 主人
- 「そうです。それ! 因みに、ごみ処理の優先順位は、[1]発生抑制、[2]再使用、[3]再生利用、[4]熱回収、[5]適正処分と決められていまして、出来るだけごみにしない、ごみをまた資源として使う事で、最終的に処分するごみの量を少なくしようという政策です。」
循環型社会の概念図
- A子
- 「なるほどねー。でも、そんな法律を作ったんだったら、国も、自治体も何か政策を立てて、実行するのよね?」
- 主人
- 「そうです。リサイクルに関連する法律ができて、リサイクル率や回収率を高めるような政策も取られています。」
- A子
- 「それなら、一安心じゃない?任せて安心、循環型社会。みたいな。」
- 主人
- 「ところがですよ、世の中に新製品が出回るって事は、新しい廃棄物が発生する、という事なんです。」
- A子
- 「どういうこと?」
- 主人
- 「例えば、太陽光パネル。メガ発電所とかってドカンと設置される事もあれば、戸建て住宅にも設置されていますよね。太陽光パネルは高いので、資源価値が高いんだろうと思われる方も多いんです。実際、太陽光パネルには銀も使われていますが、銀を『ペースト』にして、うすぅーく使われているので、現時点では取り出した資源の価格よりも、資源を取り出すコストの方がかかるので、フレームのアルミ等取り外しやすい資源だけを外して、残りは“捨てられる”んです。」
- A子
- 「資源を取るならそれでいいじゃないの?」
- 主人
- 「そうとも言えるのですが、太陽光発電パネルって、何するんでしたっけ?」
- A子
- 「発電に決まってるじゃない。」
- 主人
- 「という事は、捨てようと思って置いている間にも、発電しちゃったりするんです。」
- A子
- 「発電しちゃったり?」
- 主人
- 「そう、しちゃったり。そうすると、感電や漏電の危険がありますので、安全に保管・運搬するにはどうしたらいいのかを考える必要がありますよね。」
- A子
- 「なるほどね。」
- 主人
- 「あとは、たくさん集めれば、少ししか入っていない資源も、取り出せる可能性が出てきます。だから、たくさん集めるにはどうしたらいいかを考えた方がいいな、とか。手を打った方が良いと思われる事はたくさんあるんです。」
- A子
- 「おっちゃん、見かけによらず思慮深いのね。でもそういうのは、国の人が考えるんじゃないの?」
- 主人
- 「確かに、法律を作ったり・変えたりするのは、環境省とか経済産業省とか、国の方々ですけども、私たちは、そのお手伝いをするんです。」
- A子
- 「お手伝いって言うと、法律の案文を作ったりするの?」
- 主人
- 「法律の案文を作る、ずぅ―――っとまえの段階です。法規制を変える必要があるか、とか、今後起こるであろうことを想定して、モデルケースで実証してみたり、とかするんです。」
- A子
- 「へぇ~。転ばぬ先の杖ってやつ?」
- 主人
- 「そうかもしれませんね。国が転んじゃうと大変ですから、転ばぬように、問題が起きないように(大きくならないように)、準備しておくという感じです。」
- A子
- 「でも、日本ってそんなに問題がありそうな気はしないけど。」
- 主人
- 「日本は日本で色々ありますけども、海外の例えば東南アジアなどの発展途上国では、高度経済成長時代の日本と同じ感じで、経済が成長して、消費も活発になっていますから。」
- A子
- 「どんどん消費、どんどん廃棄、、、」
- 主人
- 「そうならないように、日本の経験を活かして、資源を大事に使える・循環させられる社会を作っていけると良いと思いますので、そのためのお手伝いもしています。」
- A子
- 「おっちゃん、英語しゃべれるの?」
- 主人
- 「こう見えて、海外駐在の経験もありますので(えへん)。それに、うちの会社は英語が達者な者が多いんですよ。」
- A子
- 「英語ができると、何かと便利よね。誰かいい人いないの?」
- 主人
- 「循環経済の形成のご提案ですか?」
- A子
- 「・・・・(怒)。また来るわ。」
- 主人
- 「あれ、何かまずい事言ったかな?・・・」
イー・アンド・イー ソリューションズでは、循環型社会に関連するお悩みについて、お客様のニーズに沿った解決策を検討・提案させていただきます。「さて、どうしよう」と思われた時、ご相談は無料ですのでお気軽にご連絡ください。
この記事は
イー・アンド・イー ソリューションズ
石津 が担当しました