廃棄物のガス発生の情報は処理業者に伝えないといけませんか?
Q:廃棄物からのガス発生に関する情報は、処理業者に伝えないといけませんか?
- A:
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廃棄物からは、有毒なガスや引火性のガス、爆発性のあるガスが発生する場合もあります。安全な処理のため、事前に情報をいただいています。
■注意しているガスの例
引火性、毒性が高い、悪臭がするなど、安全上の対策が必要なガスの例を以下に記載します。
- フッ化水素
- 塩化水素
- アンモニアガス
- シアン化水素
- 硫化水素
- 二酸化硫黄
- 二酸化窒素
- 酢酸ガス
- メルカプタン類ガス
- 水素ガス
※上記以外ののガスが発生する場合についても、事前の情報提供をお願いしております。
膨張したドラム缶
写真はドラム缶が内部のガスで膨張している例です。廃棄物の場合は工程の残さであったり複数の製造工程の内容物が混ざっていたりと、製造物とは異なりガスが発生しやすくなります。管理現場で確認されているガスの情報は、処理業者にもお伝えください。
■なぜ事前の情報提供が必要か
・作業時の安全を確保するため
検品の様子
例えば、廃棄物の受入時に、廃棄物の性状を確認しています。
廃棄物が入ったドラム缶の蓋を開けて検品する際に、ガスが発生することが分かっていれば、そのガスに対応する保護具を装着したり、作業環境を工夫する事で安全な作業環境を確保できますが、ガスが発生していることを知らずにドラム缶の蓋を開けてしまうと作業者が有毒なガスを吸い込んでしまう可能性があります。
また、引火性のガスによる火災が発生する可能性もあります。
・周辺環境の保全のため
廃棄物からガスが発生する場合、ガスが拡散せず安全に処理を行うための投入ラインを用いて処理を行っています。悪臭のするガスや有毒なガスが処理施設が拡散してしまうと周辺地域に悪影響を及ぼすことになってしまいます。
■さいごに
地域の方々や従業員の安全確保のため、廃棄物から発生するガスに細心の注意を払って処理を行っています。
処理をご依頼の際には、事前に廃棄物の成分組成やガス発生の有無についての情報提供をお願いいたします。
合わせて、事前にいただいた情報から内容が変わった場合にも営業担当へお知らせください。
この記事は
DOWAエコシステム 環境ソリューション室
後藤 が担当しました