バイオディーゼル燃料(BDF)とは?
今回は、バイオディーゼル燃料(BDF:Bio Diesel Fuel)について、当社グループの製造事例を元にご紹介します。
■ディーゼル燃料とは?
ディーゼル燃料とは、ディーゼルエンジンで使用する燃料の総称で、車やトラックで使用するディーゼル燃料としては軽油が一般的です。
■BDFとは?
植物由来の油から作られるディーゼル燃料で、軽油代替品として使用されます。
他のバイオ燃料(液体)には、ガソリンの代替となるバイオエタノールや、ジェット燃料の代替となるバイオジェット燃料があります。
■BDFの用途
BDFは軽油の代替品として使われ、例えば車両(ゴミ収集車や路線バス)や建設機械、ボイラーの燃料として使用されています。
■BDFの原料
BDFは、植物性油を原料に製造されます。菜種油・パーム油などの他、使用済みの食用油(廃食用油)も原料となります。
DOWAグループのバイオディーゼル岡山(株)では、使用済みのてんぷら油などの廃食用油を集め、原料として使用しています。
■CO2削減効果
化石燃料の使用は、地中に蓄えられた炭素を放出することになるため、大気中のCO2濃度が増加します。一方、BDFの原料となるてんぷら油は植物油なため、燃料として使用して発生するCO2によって大気中のCO2を増加させることはありません。そのため、化石燃料の代わりにBDFを使用すると化石燃料をBDFに置き換えた分、CO2が削減されることになります。
バイオディーゼル岡山で製造したBDFをベースに考えると、例えばBDFを1,200kL使用すると、樹木約20万本分のCO2削減効果になります。
■BDFの市場
世界ではバイオディーゼルの利用が拡大しており、以下農林水産省の資料によれば、2031年に約560億tのBDFが消費されると推計されています。原料としてはパーム油や大豆油などの植物油に加え、約2割が廃食用油由来です。
(出典)2022年8月 食料安全保障月報(第14号)(農林水産省)
この記事は
DOWAエコシステム 環境ソリューション室
後藤 が担当しました