アントワープの家庭ごみ収集システム
今回は、アントワープ(ベルギー)のごみ収集システムをご紹介します。
日本では、ごみ袋による回収が一般的ですが、欧米ではごみ箱を使って収集するケースが多くあります。その場合、ごみ箱は、戸別、又は、集合住宅毎に設置されます。
戸別回収に加えて、アントワープでごみ収集のイノベーションとして導入が進められているアンダーグラウンドシステムは、ごみ収集の効率化、ごみを地下に集積する事で衛生的・景観的な改善、プリペイドカードの活用によりごみ処理料金徴収と見守りの両立を可能にしています。
■ごみ収集分類
指定のごみ袋と指定のごみ箱が使われています。
1. ビン類
街中にごみ箱があり、無料で回収されます。
2. 紙類
まとめて縛って出すか、青色のごみ箱
3. 缶、プラスチック容器
ブルーの袋か、灰色のごみ箱
4. 庭の手入れごみ(剪定枝、芝生、花など)、
野菜・果物のクズ(コンポスト)
緑色のごみ箱
5. その他のごみ
RESTの袋、ごみ箱へ(有料)
ごみ箱を利用する場合は、処理料金を支払った証としてシールを貼る。
6. 有害なごみ
コンテナパークに持って行くか、提携先に問い合わせ。
7. 大きなもの、WEEE、家電など
コンテナパークに持っていくか、戸別回収。
袋の口は、絞ります。 | 指定の袋に入れてないものが、回収拒否されている状況もありました。 |
■粗大ごみの回収
パッカー車で破砕しながら収集していました。
■アンダーグラウンドシステム
家庭ごみ回収用のごみ箱を街中に設置し、市民がそのごみ箱にごみを投入する、というシステムです。
【概要】
- 市民は、ごみ箱にプリペイドカードをかざし、ごみを投入する。
- カードには、氏名などの情報も入っており、センターで確認できる。
- ごみを出したかどうかで、1人暮らし世帯の見守りにも活用できると考えている。
- 料金:アンダーグラウンドシステムは、市民にごみ箱まで持ってきてもらう代わりに、料金を安くしている。
- ごみ箱は、50〜150mごとに1か所の設置を計画中。
ごみ箱上部のセンサーに、カードをかざすと、ふたが開く
【回収時】
収集車で横付けして、地下のごみ箱を重機で吊り上げ、ごみ箱の中身を収集車に移し入れます。
この記事は
DOWAエコシステム 環境ソリューション室
上田 が担当しました