土壌汚染対策法改正の重要部分
今回、施行令および施行規則の公布により、届出内容等の詳細が決まります。現在のところは以下のような案となっています。
【1】調査契機の増加
今回の改正において、特に重要となることが、3,000m2を超える土地の形質の変更の30日前まで都道府県知事に届け出る義務が生じることです。この届出の結果、地歴等から土壌汚染のおそれありと知事が認めた場合には、期限を定めて土壌汚染状況調査の命令が発動されます。
調査には数週間、対策には数ヶ月かかることを考慮すると、その土地の形質変更が開発行為であった場合には、開発自体が遅れることになりかねません。そのため、特に開発に関しては、事前に地歴を確認して計画しておくことが望ましいと言えます。
土壌汚染対策法改正の重要部分 を2009地球環境保護 土壌・地下水浄化技術展にてパネル展示いたしました。【パネル内容を見る】
土壌汚染のおそれがある土地の形質の変更が行われる場合の調査（法第4条関係抜粋）
| 届出義務の対象となる形質変更の規模 | 3,000m2 |
|---|---|
| 届出書の記載事項 |
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| 届出の例外となる行為 |
ロ 土地の形質の変更に伴い敷地外への土壌の流出が生ずること。 ハ 土地の形質の変更を行う部分の深さが50cm以上であること。 ロ 林業の用に供する作業路網の整備 |
| 調査命令の対象となる土地の基準 |
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| 知事から下る調査命令の手続書面内容 |
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【2】自主的調査結果による申請
従来では、行政側が自主調査の報告を確認することはあっても、受け取るための法律や条令の枠組みがないことから、受理を拒否する場合がありました。しかし、法の改正後では、すべての自治体は自主的な調査の結果、汚染が確認された場合であり、かつその調査が法と同等の仕様で実施されていると認められる場合については、受理する義務が生じます。
そして、都道府県知事は申請された土壌汚染により、現に健康被害の有無を生じているかを判断し、要措置区域または形質変更時要届出区域を指定することになります。
この影響は大きく2つあると判断されます。
区域の指定の申請（法第14条関係）
| 申請手続 | 所定の様式により行う |
|---|---|
| 申請内容 | イ 氏名又は名称及び住所並びに法人にあってはその代表者の氏名 ロ 申請に係る土地の所在地及び申請に係る土地の範囲 ハ 申請に係る調査において調査の対象とした特定有害物質の種類 ニ 申請に係る調査において土壌その他の試料の採取を行った地点及び年月日時、当該試料の分析の結果、当該分析を行った計量証明事業者の氏名又は名称その他の申請に係る調査の結果に関する事項 ホ 申請に係る調査を行った者の氏名又は名称 |
| 申請添付書類 | イ 申請に係る土地の周辺の地図 ロ 申請に係る土地の範囲を表した図面 ハ 申請に係る調査の結果報告書 ニ 申請に係る土地の登記簿の謄本 ホ 申請に係る土地に申請に係る所有者等以外の所有者等がいる場合にあっては、当該所有者等全員の合意書 へ 申請者が申請に係る土地の管理者又は占有者である場合にあっては、その旨を証する書類 |
■土壌汚染地下水浄化展 展示パネルのご紹介
去る9月18日～20日に開催された「2009土壌汚染地下水浄化展」DOWAブースにご来場いただいた方から、「展示パネルの資料が欲しい・・」というご要望をいただきました。
そこで、展DOWAブースで展示いたしました、「改正土壌汚染対策法の解説」パネルをご紹介します。
画像をクリックすると大判の画像が見られます。
