ダイオキシン類
だいおきしんるい
ダイオキシン特別措置法では、ダイオキシン類は、
- ポリ塩化ジベンゾ−パラ−ジオキシン
- ポリ塩化ジベンゾフラン
- コプラナ−PCB
の総称と定義されました。
図1はダイオキシン類の化学的な構造式です。構造式のベンゼン環から手が出ていて、1~9や、2’~6'と番号がついています。この位置に、水素がつく場合、塩素がつく場合、水素や塩素の個数が異なる場合には、異なる物質となります。
ベンゼン環に塩素がつく位置と物質名については、エコペディア:パラジクロロベンゼンをご参照ください。
PCDDsは75種類、PCDFは135種類、PCBsは十数種類ありますが、これらのうち毒性があるとみなされているのは29種類です。物質によって毒性が異なるため、毒性があるとみなされる29種類には、それぞれ毒性等価係数(TEF: Toxic Equivalency Factor)が設定されています。毒性等価係数を使うと、最も毒性の強い物質(2,3,7,8-TeCDD)の毒性を「1」とした場合、他の物質の毒性がどれくらいなのか換算することができます。
そして、物質の毒性等価係数と濃度をかけ合わせたものが、毒性等量(TEQ: Toxic Equivalency Quantity)です。
ダイオキシンに係る基準は、それぞれの物質の濃度と毒性等価係数とをかけ合わせて合算した数値について基準値が設けられており、土壌環境基準は、この毒性等量が1,000pg-TEQ/gと定められています。
土壌1g当たり、最も毒性の強い物質で1,000pgに相当する毒性のダイオキシン類が含まれるという意味です
【参考サイト】
環境省ホームページ
ダイオキシン類対策
国立環境研究所ホームページ
ダイオキシン類の毒性の強さを表す~毒性等価係数~
この記事は
DOWAエコシステム 環境ソリューション室
上田 が担当しました