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ダッチオーブン

アウトドア活動は一過性のブームではなく、もはや定着したライフスタイルとして確立されています。自然と向き合うアウトドア活動には日常生活にも取り入れたいエコなアイデアがたくさんあります。今回は、アウトドアで使用する調理器具、スキレットとダッジオーブンを紹介したいと思います。

1. スキレット・ダッジオーブンとは

写真左:スキレット / 写真右:ダッジオーブン

写真:ダチョウの卵で作った
「ぐりとぐらのケーキ」

底が平らな形状のものはIH調理器でも使用できるため、家庭で使用されることも多くなってきました。

スキレット(Skillet)とは、英語では「小さめのフライパン」を指しますが、日本では専ら「鋳鉄製のフライパン」を指します。また、ダッジオーブン(Dutch oven)は蓋つきの鋳鉄製の鍋で、アウトドアで用いる際に蓋の上にも炭火を載せて調理ができるようになっているものもあります。

2. スキレット・ダッジオーブンがなぜエコなのか?

それは洗う際に洗剤を使用しないからです。鉄製のフライパンや鍋は、一般的に「シーズニング」という、表面に油を馴染ませる工程を経てから使用を開始します。以降も使用するごとに油膜ができてくることで表面が滑らかになり、焦げ付きにくくなるという、「成長させる」調理器具なのです。

このため、洗剤を使用して洗浄してしまうとせっかく張った油膜が剥がれ落ちてしまいます。タワシ等を使用して汚れを掻き落とし、水で流した後は薄く油を引いて保管するので、環境に優しい調理器具であると言えます。

3. スキレット・ダッジオーブンの魅力

スキレットやダッジオーブンは、分厚い鋳鉄製なので、ローストチキンやアヒージョなど、食材にじっくり火を通す調理に最適で、調理後もそのままサーブでき、見た目にも「映える」料理を作ることができます。

4. スキレットを使用したおすすめ料理「アヒージョ」

スキレットを購入して最初に作る料理として、アヒージョはおすすめです。シンプルなエビのアヒージョなら、作り方もとてもシンプルです。

簡単に紹介すると、オリーブオイルとニンニクを入れたスキレットを熱して、下処理したエビと鷹の爪を入れ、火が通ったら塩で味を整えるだけ。彩りにパセリなどを添えればスキレットのまま食卓にサーブでき、欧風バルのような見た目もお洒落です。さらに熱された鋳鉄製スキレットは保温力も高いので、長時間アツアツの状態を楽しむことができます。

こうしてスキレットの特徴を活かしながらレシピのレパートリーを増やしていくごとに、スキレットに油が馴染んできてどんどん使いやすくなり、愛着も湧いてくるという素敵なリズムが毎日の生活に生まれます。

5. スキレット・ダッジオーブンの管理

鋳鉄製の調理器具は、落下させたり、調理後の熱い状態から急激に冷却したりすると割れてしまうことがあるので注意が必要です。

また、錆びやすいため以下の点に注意が必要です。

■シーズニングを念入りに

新しく購入したスキレット・ダッジオーブンは、しっかりシーズニングを行いましょう。熱して、油を引いて、再度熱する(煙が出る程度まで「焼く」感覚です)工程を複数回、全体がムラなく黒くなるまで繰り返す必要があります。

■湿気対策を施して保管する

スキレットは家庭での調理にも毎日使用できますが、ダッジオーブンは年に数回のキャンプでだけ使用されるケースが多いと思います。長期間保管する場合には「水分を飛ばす」「油を引く」「湿気の滞留を避ける」の3点が重要です。

具体的には以下のポイントを押さえ、錆対策をしましょう。

  • 熱して表面の水分を飛ばした後、表面に薄く油を引く
  • 蓋と本体の間に新聞紙を挟むなど鋳鉄同士が接触しないようにする
  • 保管場所には割り箸等を敷き、底面が直接触れないようにする
  • 風通しの良い場所に保管する

■料理の作り置きをしない

キャンプでの使用時に錆が発生してしまう原因として多いのが、ダッジオーブンで作った料理をそのまま保存してしまうことです。料理の水分や塩分で一気に錆が発生してしまうので、面倒でも他の容器に移して保存するようにしましょう。

テフロン加工など様々なコーティングが施され、使いやすいフライパンはたくさんあり、それらと比較すると少し手間はかかりますが、大切にすれば一生使用できるスキレットやダッジオーブン。特に使い込まれて黒光りする状態になったダッジオーブンを「ブラックポット」といい、次第に黒い艶が生じていく工程を楽しむことも醍醐味です。

アウトドアに興味はあるけどなかなか一歩が踏み出せない方も、まずはアウトドアクッキングから初めてみるというのもおすすめです。この機会にエコで自然な調理器具を生活に取り入れてみられてはいかがでしょうか。


この記事は
大学事務職員・まちづくりブロガー
シン が担当しました

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