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曜変天目茶碗

曜変天目茶碗という茶碗をご存知でしょうか?
4、5年前程のNHKで取り上げられた特集番組で初めて知ったのですが、とても美しい茶碗です。

茶碗内側の漆黒の釉薬上に大小の斑点が浮かぶように点在し、それらの斑点が見る角度によって青、緑、黄色と微妙に色彩が変わるのです。その時テレビで見た茶碗は映像で見ても茶碗の内側に引き込まれそうに見え、少し大袈裟ですが茶碗内部に別の宇宙があるかのような錯覚を覚えました。
化学的には、上薬に含まれる微量金属成分と焼く温度などで色が変化するそうですが、どんな成分によってこの色が出ているのかという興味だけでなく、どうやったらこれほど美しくなるのかなど、興味・関心は尽きません。

曜変天目茶碗の作成は南宋時代、800年前と言われており、信長が所有していた曜変天目茶碗は本能寺の変で焼失したとも言われています。
現存が確認されているものは世界でわずか3点しかないと言われており、日本の静嘉堂文庫(東京)、藤田美術館(大阪)、大徳寺龍光院(奈良)で国宝として所蔵されています。
静嘉堂文庫所蔵のものは大正時代に現在の価値にして16億円相当の値段で取引されたとか・・・。もし今オークションに出たら100億円超の値がつくかもしれないと言われています。

藤田美術館では、平成24年9月8日(土)~12月9日(日)に「藤田伝三郎の想い」と題して、国宝3件と重要文化財5件を含む美術品等が展示され、その中に曜変天目も含まれています。機会があれば一度ご覧になられてはいかがでしょうか?

【参考資料】

静嘉堂文庫
藤田美術館


土肥 この記事は
ジオテクノス株式会社
土肥 が担当しました

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