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地味な?世界遺産「都江堰」

地味な(?)世界遺産「都江堰」
(中国語は「ドゥジャンイェン」。日本語では「とこうえん」と読まれるようです)

中国には43ヶ所の世界遺産があり、その内の30ヶ所が「文化遺産」です。
日本の世界遺産は16ヶ所(内文化遺産12ヶ所)ですから、その倍以上。中国の歴史の長さと国土の広さに圧倒されます。万里の長城や秦の始皇帝陵(兵馬俑)などのように日本人にも広く知られているものも沢山ありますが、今日は日本人には余り知られていない「都江堰」をご紹介します。

都江堰は、中国古代に建造されて今に残る治水・水利施設で、四川省の成都市から車で1時間ほどの場所にあります。
建設されたのは紀元前256年から紀元前251年の戦国時代、まだ全国を統一する前の秦の国の時代で、その後も改良や補修を重ねながら、現在も機能しているものです。
写真の川の中州のようなものが人工的に作られた構造物で、増水時に川の勢いを和らげて洪水を防ぐ役割をしています。また、灌漑用水なども組み合わされて、四川盆地が肥沃な穀倉地帯となることに貢献しました。

日本人でこれを知っているのは、かなりマニアックな人だけだと思いますが、会社で周りの中国人に聞いたら全員よく知っていました。古代中国の技術力を示す、世界に誇る文化遺産として歴史の授業などで教えられているのでしょう。日本でいえば、奈良の大仏を知らない人がいないように、というぐらいでしょうか。筆者が現地を訪れたときも、観光客で大変な賑わいでした。

しかし、知識を持って見ないと、単なる川の中州にしか見えないというところが、観光地としてのインパクトに欠ける部分なのだろうと思いました。


西山 この記事は
DOWAエコシステム 環境ソリューション室
西山 が担当しました

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