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廃棄物処理法改正(1)
~適切な処理事業者を選びやすくなります~

廃棄物処理法の改正のうち廃棄物排出事業者に係わることについて、これからシリーズでご紹介していきます。
第1回目は排出事業者にとって、適切なパートナー(廃棄物処理事業者)を選びやすくなった改正点についてです。

廃棄物処理法が改正となり、情報の公開や認定制度ができたことによって現状より簡易的に様々な廃棄物処理事業者の比較がしやすくなりました。そのポイントをご紹介します。

1. 維持管理情報の公表

今まで現地に行かなければわからなかった維持管理情報がネット上で公開されることになりました。

■まず、最初に今回公開されるようになった維持管理情報の項目について確認しましょう。

① 廃棄物焼却施設
項目 公開内容
毎月の処分した産業廃棄物の種類及び量
(一般廃棄物は量のみ)
種類及び量
燃焼ガス温度(※1) 測定を行った位置
測定結果の得られた年月日
測定結果
集塵機に流入する燃焼ガスの温度
排ガス中の一酸化炭素濃度
冷却設備、排ガス処理設備に堆積した
煤塵の除去
除去を行った年月日
排ガス中のダイオキシン類 排ガスを採取した位置及び年月日
測定結果を得られた年月日
測定結果
排ガス中のばい煙量又はばい煙濃度
(硫黄酸化物、ばいじん、塩化水素、窒素酸化物に係るもの)
② 最終処分場
項目 公開内容
擁壁等の点検 点検を行った年月日、
損壊するおそれがあると認められた場合に講じた措置
遮水工の点検 点検を行った年月日、
遮水効果が低下するおそれが認められた場合に講じた措置
放流水、周縁地下水 採取した場所、採取した年月日、
測定結果の得られた年月日、
測定結果
浸出液処理設備の点検 点検を行った年月日、
異常が認められた場合に講じた措置

※1 量が膨大でインターネットなどによる公表が難しい連続測定のものはCDROMなどで保管し公布・閲覧可能とすることで対応
※2 データは3年分公開する。
※3 毎月更新(更新は当該月の翌月の末日までに行う)

■次に、具体的に法改正による変更点を図で確認しましょう。

【維持管理情報の公表による排出者のメリット】

  • 維持管理情報がネット上で公開されているため、委託先のデータを容易に取得することができる。
  • 契約前でも、廃棄物処理業者の情報を取得することができる。
  • 3年間分の情報が公開されるため、継続的な操業状況を知ることができる。

2. 優良産業廃棄物処理業者認定制度

優良な産業廃棄物処理業者を増やし、産業廃棄物の適正処理を積極的に推進するため、遵法性、事業の透明性、環境配慮の取組の実施、電子マニフェストの利用及び財務体質の健全性に係る5つの基準に適合する、産業廃棄物処理業者を優良産業廃棄物処理業者と認定する制度ができました。

認定されるため必要な条件のポイントは以下の5点です。 詳細につきましてはこちら(環境省HP:優良産廃処理業者認定制度)でご確認ください。

  1. 従前の許可の有効期間において、事業停止命令などの不利益処分を受けていないこと。(遵法性)
  2. 法人に関する情報、事業計画の概要、施設及び処理の状況などをインターネットで公表し、一定頻度で更新していること。(事業の透明性)
  3. ISO14001やエコアクション21等による認証を受けていること。(環境配慮の取り組み)
  4. 電子マニフェストの利用が可能であること。
  5. 直前3年の各事業年度のうちいずれかの事業年度における自己資本比率が10%以上であること、法人税等を滞納していないことなどの財務体質の健全性に係る基準を満たすこと。(財務体質の健全性)

条件を満たし、認定されたら
右記の様式で認定マークの入った許可証が発行されます。

認定事業者の見分け方

  • 右上に優良のマークがつく
  • 許可の有効期限が7年間

【優良産業廃棄物処理業者認定制度による排出者のメリット】

廃棄物の排出者は、委託先の産業廃棄物処分業者が遵法性、事業の透明性、環境配慮の取組の実施、電子マニフェストの利用及び財務体質の健全性の5つの基準を満たしたと都道府県知事が認めた処分業者であるか簡易的に判断することができるため、安心して処理委託先を選ぶことができるようになります。

まとめ

今回の法改正により、これまで以上に排出者に対する情報公開が充実し、業者選びの判断材料として利用しやすくなります。
DOWAエコシステムグループの処理会社も、順次情報をアップして行きますので、是非ご参照ください。


亀倉 この記事は
DOWAエコシステム リサイクル事業部
亀倉 が担当しました

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