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リスクのクスリ

不用品回収業者に家電を出してもいいの?

Q1. 全国で不用品回収業者によるトラブルが発生していると聞きますが・・?

A1

最近、不用になった家電等を無料で回収すると宣伝する不用品回収業者に回収を依頼したら、作業後に料金を請求されたというトラブルが全国で発生しています。
個人が排出するごみ(家庭ごみ)は、廃棄物処理法(廃棄物の処理及び清掃に関する法律)では一般廃棄物に分類され、住んでいる市町村が責任をもって処理することが定められています。このため、不用品(廃棄物)の収集・運搬にあたっては法律に基づき市町村から許可を得る必要があり、この許可を得ずに軽トラックなどで巡回し、料金を請求して処理を請け負うことは違法行為になります。

このような中、平成22年10月21日に環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部廃棄物対策課長・産業廃棄物課長より、各都道府県・政令市廃棄物行政主管部(局)長宛に、「使用済物品の適正な処理の確保について」という通知が出されました。これは、一般家庭から排出される家電製品等の使用済物品を収集運搬する者への苦情や廃棄物処理法違反の疑いなどに関する内容です。
環境省HP:http://www.env.go.jp/hourei/add/k018.pdf

Q2. 家電のリサイクルの現状について教えてください。

A2

使用済みのテレビ(ブラウン管、液晶、プラズマ)、冷蔵庫、冷凍庫、エアコン、洗濯機、衣類乾燥機は、「家電リサイクル法」(特定家庭用機器再商品化法)に基づいたリサイクルが義務づけられています。
しかしながら、これらの品目の回収率は約53%(文献1)程度であり、回収されない残りは「見えないフロー」と呼ばれ、国内で不法投棄されたり、近隣諸国に中古品として相当量が輸出されている(文献2)との調査結果も報告されています。さらに、海外では不適正な処理事例が報告されるなど、正規のルートで回収されない家電は国内の資源としてリサイクルされないだけでなく、国内外の環境を汚染する恐れもある事がわかってきました。

参考文献:
文献1) 経済産業省:平成20年度「特定家庭用機器の排出・引取り・処理に係るフローに関する調査」調査報告書,2009
文献2) 寺園淳ほか:使用済み家電製品の国内フローの推定,廃棄物学会研究発表会講演論文集,18回(分冊1),2007

Q3. 家電リサイクルの現状に対し、国に何か動きはあるのでしょうか?

A3

このような状況を受けて、環境省では不用品回収業者による家電等の回収に対する調査に乗り出しています。
市町村の許可を得ない業者が料金を請求して家電等を回収することは明らかに違法行為ですが、このほかにも不用物の海外への不正輸出の防止、国内での不法投棄の抑止、適正な資源確保の観点などから、無料(あるいは有価)での回収の場合でも処理先で適切なリサイクルがなされない場合は違法行為の可能性があるとして、調査を開始しています(下図参照)。

「使用済小型家電からのレアメタルの回収及び適正処理に関する研究会(第7回)」資料4より抜粋
URL: http://www.env.go.jp/recycle/recycling/raremetals/conf_ruca.html

Q4. 廃家電等の処分の仕方についてどのような規制等があるのでしょうか?

A4

法律などで定められている家電等の処分の方法について、以下に紹介します。

品目 処分方法
テレビ(ブラウン管、液晶、プラズマ)、
冷蔵庫、
冷凍庫、
エアコン、
洗濯機、
衣類乾燥機
家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品化法)対象品目です。法律に従い適切に処分してください。
引き取りにあたっては、製品を購入した家電小売店か、同じ種類の製品を購入しようとしている小売店にご連絡ください。この場合、小売店には古い家電製品を引き取る義務があります。その際、消費者は、その家電製品を収集・運搬するための料金と、リサイクルするための料金を負担します。
参考:http://www.meti.go.jp/policy/kaden_recycle/ekade00j.html
パソコン パソコンの製造業者は「資源有効利用促進法」に基づき不用となったパソコンを回収する義務がありますので、パソコンのメーカーに直接お申し込みください。
回収するメーカーがない場合は、「パソコン3R推進協会」にお申し込みください。
参考:http://www.pc3r.jp/
使用済み小型家電 現在、使用済み小型家電を回収し資源化するための法制度はありません。環境省・経済産業省は、これまで検討途上にあった小型家電のリサイクルについて、適正かつ効果的な資源のリサイクルシステムの構築を目指し、秋田県のほか、全国複数の地域で回収モデル試験を実施しています。回収地域や回収品目等の詳細については「リスクのクスリ(こでん)」を参照ください。
その他の粗大ごみや不用品 お住まいの市区町村のルールに従いましょう。処分の仕方がわからない場合は市区町村に確認しましょう。

■最後に・・・

廃棄物の処理に伴う環境への負荷を低減させ、さらに適正なリサイクルによる国内資源の確保のためには、ごみの排出者である一般消費者の皆さん一人ひとりの排出者としての自覚が必要です。不用品回収業者への引き渡しは費用に関するトラブルのほか、不適正処理に繋がる恐れがありますので、適正なルートでの処分を心がけていただく事が大切です。


この記事は
DOWAエコシステム 環境ソリューション室
狩野 が担当しました

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