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法規と条例

工場・事業場におけるダイオキシン類に係る土壌汚染対策の手引き

ダイオキシン類に係る土壌汚染対策を自主的に実施する際に参考として、「工場・事業場におけるダイオキシン類に係る土壌汚染対策の手引き」が取りまとめられ、公表されました。

1. 背景

ダイオキシンは、土壌汚染対策法の特定有害物質として指定されておらず、ダイオキシン類特別措置法にて、達成されることが望ましいとされる土壌環境基準、焼却炉等のダイオキシン類をガスもしくは排水で発生する特定施設、が定められています。

また、ダイオキシン類の環境基準を満たさない土地で、ダイオキシン類汚染を除去する必要がある場合には、ダイオキシン類土壌汚染対策地域として指定されることとなっています。ただし、対策地域の指定は、人が立ち入ることができる地域とされており、工場や事業場の敷地のうち一般の人(従業員以外)が立ち入れない土地は対象外となっています。

これまで環境省により、「ダイオキシン類にかかる土壌調査測定マニュアル」(平成21年3月)と、「ダイオキシン類基準不適合土壌の処理に関するガイドライン」(平成23年3月)が公表されてきました。

今回公表された手引きは、試料採取地点設定例等が示されています。
過去に公表されたガイドラインについては、ダイオキシン類の土壌汚染調査・対策に関するガイドライン ~まとめ~にて、ポイントをまとめましたので、ご参照ください。

2. 手引きの概要 ~調査方法~

  1. 資料調査を行い、ダイオキシン類による土壌汚染のおそれの有無、汚染のおそれの存在する範囲、深さを把握します。
  2. 試料を採取して分析を行います。
  3. 必要に応じて、絞り込み調査、深度調査を行います。
  4. 汚染の遮断(舗装など)や、汚染除去(掘削除去など)の対策を行います。

一連の流れは、土壌汚染対策法の考え方に基づいて行われますので、土壌汚染対策法に基づき指定された指定調査機関が実施することが望ましいとされています。

なお、資料調査の結果に基づき、以下のように資料採取を行いますが、資料採取の考え方や採取深度が土壌汚染対策法と本手引きでは異なりますので、注意が必要です。

土壌汚染の 土壌汚染対策法 本手引き
汚染のおそれがないと認められる土地 調査不要 調査不要
汚染のおそれが少ないと認められる土地 900平方メートル単位で試料採取 3. の調査で環境基準の超過した場合、隣接する100平方メートル単位で試料採取等を行う
汚染のおそれが比較的多いと認められる土地 100平方メートル単位で試料採取 100平方メートル単位で試料採取

(出所)工場・事業場におけるダイオキシン類に係る土壌汚染対策の手引き

3. さいごに

ダイオキシン類は、土壌汚染対策法による規制物質ではありません。ただし、土地の売買の際に商習慣(DD)で行われる土壌調査では、敷地に焼却炉がある場合や、過去に焼却炉があったという場合には、ダイオキシン類についての汚染のおそれがあるため、ダイオキシンに関する調査が土地の買主から求められるのが一般的です。

ダイオキシン類は、分析費用が重金属類などに比べて高額です。また、汚染が確認された場合のダイオキシン汚染土壌の処理費も非常に高額になりますので、汚染範囲の絞り込み調査を精度よく実施することで処理費用をコストミニマムにすることが重要となります。

DOWAエコシステムでは、土壌汚染対策法施行前から、ダイオキシン類の調査・対策を実施してノウハウを蓄積しています。ダイオキシン汚染土壌調査や対策で、お困りのことがあれば、お問い合わせください。

【参照ホームページ】

環境省ホームページ
「工場・事業場におけるダイオキシン類に係る土壌汚染対策の手引き」の公表について[令和元年6月27日]


加藤 この記事は
DOWAエコシステム ジオテック事業部
加藤 が担当しました

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