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環境コンサルってなに? ~イー・アンド・イー ソリューションズ~ その2 「環境社会配慮」

前回から始まりました、環境コンサルティングを実施しているイー・アンド・イー ソリューションズのご紹介です。
今回は、主人が予告していた「環境社会配慮」。
「環境社会配慮」とはどんなものなのでしょう。


ここはDOWAエコ商店街。
環境に関するお店が並ぶ中、ちょっと風変わりな例の店にA子さんがやって来ました。

A子
「こんにちはー。」
主人
「いらっしゃい!イー・アンド・イー ソリューションズへようこそ!
おっ、あの時のお客さん!まいどどうも!」
A子
「わたしのこと、覚えてるの?」
主人
「そりゃもう。お客さん美人だから忘れるわけないじゃないですか!」
A子
「…ほら、この前『来月に!』って言ってたアレのことをくわしく聞きたくて来たんだけど…なんだっけ?」
主人
「『環境社会配慮』ですね。」
A子
「ああそう、それそれ!なんだか大事な仕事だった記憶があるんだけど。」
主人
「ええ、融資をしたり、融資を受けたりする時に必要なコトですからね。」
A子
「で、具体的にどんなことなの?」
主人
「そうですねー、じゃあちょっと想像してみてください。新しい発電所を建てようとしたら、どんなことが起きるでしょう。」
A子
「うーんと、発電所ができて電気を作ってくれれば、停電もなくなるしいいわね…。」
主人
「ええと、もうちょっと前のところから考えてみてください。まず、発電所を建てるのに土地が必要ですよね。」
A子
「ああ確かに、広い土地が必要だわ。」
主人
「そうです。発電所を建てるために広い土地を開発する必要がありますよね。そうすると?」
A子
「自然破壊とか?」
主人
「そう。土地を開発することによって、環境面の影響、例えば、野生動物の生息地をなくしてしまったり、社会面の影響、例えば、住民の立ち退きが必要になったり、畑をつぶしたり、など様々な影響を引き起こす可能性もあります。
それに、発電所が動き始めると排気ガス、排水、騒音が出ますよね。開発途上国だと規制がなかったり基準値がゆるい場合があって、周りの住民や自然環境に影響を与えてしまうこともあります。」

A子
「それは、よくないわね。」
主人
「そうならないように、建設を始める前に、環境や社会への影響がどれくらいありそうかを調査して予測をしてですね、影響を回避またはなるべく最少にするための対策案を考えて、対策を実行することが大事なんですよ。」
A子
「開発による悪影響を小さくするように努力するのね。大事な事だわね。」
主人
「現状の調査+影響予測+対策案の立案+対策の実行を合わせて、環境社会配慮って呼んでます。」

A子
「環境社会配慮」ってみんながやってる事なの?」
主人
「ええ、日本でも、ある規模以上のプロジェクト…」
A子
「エーックス!」
主人
「…お客さん、意外と年齢がたか…いえ、ある規模以上のプロジェクトになると、事前に環境社会配慮に関する計画を立てないと着工できないように、法律で決められているんですよ。」
A子
「法律って?」
主人
「『環境影響評価法』って、聞いた事ありませんか?」
A子
「聞いた事ある様な、ないような…。
海外はどうなの?」
主人
「もちろん先進国には同じような法律があります。でも、開発途上国だと、環境社会配慮に関する法律が未整備だったり、環境規制が不十分だったりするので、その国の法律を守っても、影響が出て、問題になってしまうこともあるんですよ。」

A子
「へえー、法律を守ればオッケーってわけじゃないんだ。」
主人
「そうなんですよ。実際に環境や社会に影響が出て、問題になってしまうと、いくら法律どおりにやっていても、反対運動が起きたりして、操業が出来なくなることもあるんです。
それから、大きなプロジェクト…」
A子
「エーックス!」
主人
「お客さんも好きですねぇ。
大きなプロジェクトですと、銀行のような金融機関が融資することが多いんですけどね。問題が起きて操業がストップしてしまったりすると融資したお金が回収できなくなってしまいます。」
A子
「それは金融機関にとっては死活問題ね。」
主人
「それだけじゃなくてですね、、、こんなひどいプロジェクトに融資したのは誰だ?って話になると、金融機関のイメージも悪くなったりしちゃうわけです。」
A子
「融資してる金融機関まで批判の対象になっちゃうの?」
主人
「大きなプロジェクトでは、数百億円を超える規模の融資もありますので、社会的な必然性があったとしても、環境・社会への影響も大きい場合があるんです。」
A子
「数百億円って、市町村の年間予算規模じゃない。」
主人
「そうなんですよ。金融機関は社会的責任を果たす、という意味でも、融資をする前に、そのプロジェクトが環境や社会にどの程度配慮しているか、または配慮する計画であるかを確認するんです。」
A子
「なるほどね。海外では環境社会配慮に関する法律が未整備の国もあるって言っていたけど、そういう場合はどうするの?」
主人
「今は、国際的なガイドラインがありますので、それを参考にします。
実はですね、そういうガイドラインがなかった1980年代のインドで、あるプロジェクトの計画時に、そのプロジェクトによる深刻な環境破壊、そして大規模な住民の移転と不十分な補償を理由とした反対運動が起こり、世界的にも批判を受けた結果、世界銀行(World Bank)を始めとした融資機関が撤退するまでに至ったプロジェクトがありました。それで、そのプロジェクトに融資していた世界銀行と同じグループ機関の国際金融公社(IFC)が、融資の際に環境社会配慮で確認すべき事項を、ガイドラインとしてまとめたんですよ。」
A子
「過去の失敗を糧にするなんて、まさにプロジェクト…。」
主人
「エーックス…って、乗せないでください。僕も好きですから。」
A子
「具体的に、どんなことを確認しなくちゃいけないの?」
主人
「例えば、IFCの『環境と社会の持続可能性に関するパフォーマンス基準』というガイドラインでは環境管理、住民移転、生態系保全、先住民族などの8つの分野が挙げられています。」
A子
「8つだけでいいの?」
主人
「それぞれの分野に細かい要求事項があるんですよ。たとえば住民移転だと、影響を受ける住民への説明、合意の形成、移転計画の策定、補償の実施、モニタリングなんてことが挙げられています。」
A子
「へぇー、結構具体的なのね。」
主人
「その他にも、公害関係だとEHS(環境・衛生・安全)ガイドラインというものもあります。こちらは、大気質、水質や騒音などの基準値や、対策について書かれたものです。」
A子
「色んなガイドラインがあるのねぇ。」
主人
「これで驚いちゃいけませんよ、お客さん。今、言ったのは、多国間開発金融機関のガイドラインでしてね。」
A子
「そうね?」
主人
「日本の公的機関の国際協力銀行(JBIC)や国際貿易保険(NEXI)では、経済協力開発機構(OECD)が発行している共通の環境社会審査手法をまとめたコモンアプローチに基づいて策定されたガイドラインをそれぞれ作っています。」
A子
「公的機関が問題を起こす訳にはいかないもんね。」
主人
「民間の金融機関は、赤道原則という、民間金融機関が大規模な開発やプロジェクトへ融資する際の環境社会配慮の確認のための枠組みに従って、融資を行うプロジェクトの環境社会配慮の内容を確認しています。」
A子
「赤道原則?」
主人
「Equator Principles、エクエーター原則とも呼ばれます。35カ国84の金融機関(2016年8月現在)がこのルールを採択していて、日本では、メガバンクなどの4銀行が採択しているんですよ。」
A子
「ふうん、国際的なガイドラインもいっぱいあって大変そう。」
主人
「はい。でも大変なのはガイドラインが沢山あるだけじゃなくてですね。」
A子
「?」
主人
「まず、プロジェクトの事業者が「環境アセスメント」と呼ばれる、プロジェクトを実施することによって環境や社会へ及ぼす影響を調査・予測・評価して、事業計画を立てるんですが、これに数か月から数年かかります。そして、この調査結果を金融機関に提出し、金融機関は、調査内容がそれぞれのガイドラインにある要求事項に沿っているかを確認します。大きなプロジェクトだと、金融機関のチェックだけで、何ヶ月もかかってしまったりするんです。」
A子
「それは大変ですねぇ…。」
主人
「そうなんです。だから、スムーズに金融機関の審査をパスして融資を受けて、計画を進めるためには、手戻りがない様に、はじめから適切な環境アセスメントを行うことが大切なんですよ。」
A子
「1発合格を狙うって事ね。でも、1発合格は大変よ。」
主人
「そこで、私たちの出番になります!」
A子
「ついに出たわね!」
主人
「人を怪獣みたいに言わないでくださいよ。私たちイー・アンド・イー ソリューションズは、環境社会配慮に関するさまざまな支援サービスを、1990年代から手掛けています。」
A子
「ほう」
主人
「金融機関さんには、融資を行うプロジェクトの環境社会配慮の内容を確認して、ガイドラインとのずれがどれくらいあるかを分析するなどの環境審査の支援をしています。また、内部の審査体制を作る時のマニュアルやフローの作成、環境社会配慮に関する審査のポイントに関する助言も行っています。事業者さんには、融資を受けようとしているプロジェクトの環境社会配慮状況の確認をして、ガイドラインとのずれがどれくらいあるか、ずれをなくすにはどうしたらいいかを助言します。」
A子
「へえー20年も、融資する側とされる側、両方に助言してるんだ。」
主人
「今までお手伝いしたプロジェクトは、鉱山や天然ガスなどの資源開発、港湾などのインフラ整備、火力・風力などの発電施設建設、石油化学工業のプラント建設などがあります。地域でいうと、日本のほかにアフリカや中東、アジアから欧州や北米など、いろいろな先進国や開発途上国でお手伝いしたことがあります。」
A子
「あー、この前の世界地図ね。」
主人
「多くの経験がありますんで、金融機関さん、事業者さん、それぞれの事情に合わせた対応が出来るんです。」
A子
「場数を踏んでるって事ね。これなら、まかせて安心ね。(ウインク☆)」
主人
「(ドキッ)ありがとうございます。次回は『再生可能エネルギー導入支援』の特集をやりますから、ぜひ来てください。」
A子
「そうね、また来るわね!」

イー・アンド・イー ソリューションズでは、環境・エネルギーに関連するお悩みについて、お客様のニーズに沿った解決策を検討・提案させていただきます。「さて、どうしよう」と思われた時、ご相談は無料ですのでお気軽にご連絡ください。


石津 この記事は
イー・アンド・イー ソリューションズ
荻子(おぎっち) が担当しました

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