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エコプロ2015より(1) 〜土が汚れているとどうなるの?〜

先日行いました「エコプロダクツ2015のブースツアー」を、これから数回にわたりシリーズとしてエコジャーナルで再現して行きます。
第1回は土壌汚染、自然由来重金属含有土壌についてです。

あまり身近な問題とは感じていないかもしれませんが、『汚れた土』は身近な環境問題の一つです。

パネル(1)〜土が汚れているとどうなるの?〜

パネル(1)〜土が汚れているとどうなるの?〜
>プレビュー画像をクリックして頂くとPDFをご覧いただけます。

1)『汚れた土』とは

「土壌汚染対策法」によって、重金属、VOC、農薬が一定以上含まれていたり、溶け出す土が「汚れた土(汚染土壌)」と定められています。

概要 身近な用途
重金属 鉛、ひ素、カドミウム、水銀、六価クロム、ふっ素、ほう素などが自然界にも存在します。
他にシアン化合物もここに分類されます。
メッキ・半導体・ガラス・塗料・合金・電池などの材料
VOC 揮発性有機化合物、ベンゼンなどのことで、人工的に合成された化学物質です。 塗料の溶剤・ドライクリーニングの洗浄ワックスの材料など
農薬類 有機リン化合物などの農薬と、昔の変圧器に含まれていたPCBのことです。 農薬
変圧器

2)汚染の原因



1つ目の原因は、工場などで使われた薬品などがこぼれて土を汚してしまう、「人為由来」
工場で製品を作るとき、材料として重金属が使われたり、製品を洗うためにVOCが使われたりします。これらがこぼれて土壌を汚すことがあります。

もう1つの原因は、トンネル工事などで掘り出した土が汚れている「自然由来」
トンネル工事や道路工事などで山を掘ると大量の土が出ます。これらは「残土」として街の開発に利用される事もありますが、土が掘り起こされ、空気に触れ酸化すると土に含まれる重金属が溶け出しやすくなり、雨などによって重金属成分が流れ出すことがあります。

3)人体への影響/社会への影響

汚れた土やそれによって汚された地下水を飲むと、発がん性リスクが増えるといった、人体への影響も報告されています。

  • ベンゼン→発がん性リスク
  • 鉛→貧血、神経障害
  • ひ素→皮膚病、発がん性リスク

また、土地価格の下落などにつながることもあります。

4)DOWAエコシステムの浄化技術

私たちDOWAエコシステムは、様々な技術を駆使して「汚れた土」からくる不安を解消します。

●「汚れを見つける:調査」

<フェーズI>

資料等を調査することにより土壌汚染の可能性を評価します。

<フェーズII>

現地で実際に土を掘って、土壌調査を行い、汚染を確認、汚染範囲を絞り込み、対策コストの最適化を図ります。

●「汚れを取り去る:浄化」

<重金属対策>
  • 乾式磁力選別処理:自然由来などの重金属含有土壌等に鉄粉を混合し、重金属を鉄粉に吸着させた後、磁力で鉄粉を回収します。
  • 土壌洗浄:水で土壌を洗って汚染物質を分離させて浄化します。
<農薬類>
  • 熱処理:土を熱し、汚れを焼却分解します。
<VOC>
  • DIM:汚染土壌に特殊鉄粉を混合してVOCを脱塩素化する事により浄化します。
  • 熱処理:土を熱し、汚れを焼却分解します。
  • PRB:鉄粉透過反応壁(PRB:Permeable Reactive Barrier)により地下水を浄化し、汚染を拡散させません。


永瀬 この記事は
DOWAエコシステム ジオテック事業部
永瀬 が担当しました

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