タイにおける土壌・地下水規則の導入について
タイでは、工場局(Department of Industrial Works, 以下DIW)が、工場法(Factory Act)の下に土壌・地下水汚染を管理する規則を導入しようとしています。
弊社はタイの事業拠点ESBEC、BPECにて廃棄物処理事業を行っており、DIWとは密に連絡を取り合っております。先日DIWを訪問し、現在の規制導入の検討状況として確認できた事項についてご紹介します。
- 規制の対象となる業種を選定する
- 対象業種は、地下水と土壌のモニタリング義務が課される
- 汚染が発覚後、対策をしない、或いは対策時期に遅れる等した場合は、罰則が存在する
- 2013年11月末までに、規則を公告する
- 公布後、半年~1年の間に施行する
- ただし、まだ内容は修正の可能性がある
対象業種に土壌と地下水のモニタリング義務が課されることが、大きな特徴です。
対象物質は、既存のタイの土壌・地下水環境基準(土壌36項目、地下水38項目、遵守義務および罰則なし)とは別に新たに設定されます(草案では、土壌110項目、地下水109項目)。
評価方法はリスクベース評価に基づくものになる見込みです。
進出企業の皆様にとっては、
- どの業種が対象となるか?
- 工場操業前に調査をして、既に基準を超過していた場合はどうなるのか?
- 調査報告はどのように行うのか?
- 操業中に基準超過した場合、どのような義務を課されるのか?
- 既に地下水汚染があるが、自社の責任ではないと証明できる場合に、責任はどうなるのか?
- 実際の運用はどうなるのか?
など、疑問は多いと思われます。
皆様のご質問にお答えできるよう、引き続きDIWとディスカッションを重ねてまいります。
また、弊社はタイの民間企業で唯一、環境ボーリングマシンであるジオプローブ®を保有し、タイでも日本品質の土壌調査や観測井戸設置を行なっております。ご検討の際は、お声かけください。
どうぞよろしくお願いいたします。
この記事は
DOWAエコシステム ジオテック事業部
小泉 が担当しました