シンガポール事情
■シンガポールについて
シンガポールは、マレー半島の先端部赤道付近に位置する熱帯性モンスーン気候の国です。
私は九州福岡県の出身で、シンガポールも同じような気候だろうと軽く考えていましたが、外の暑さと湿気は想像を絶するものでした。室内は真逆で凍えるほど冷房が効いていたため体調を崩しそうになりました。
シンガポールの駐在員から聞いた話では、シンガポールでは外が暑いため、室内の温度設定を低く設定するほど、ステータスが高いとされているそうです。また、室温を低く保つことがお客様をおもてなしする一つの方法だそうで、室内はどこも凍えるほど寒かったわけだ、と自分の中で妙に納得しました。
シンガポールは観光に力を入れており治安も良いため、人口550万人に対し年間1500万人の観光客が訪れます。また、24時間運用のハブ空港等のインフラ整備や企業誘致等の政策を進めており、世界銀行グループによる報告書によると世界一ビジネスしやすい国といわれています。
そのためか、ホテルから工場までタクシーで通勤する途中、都市部の街中はもちろんのこと、郊外においてもビルやマンション、道路等の建設工事があちこちで行われており、商業、観光業、工業をはじめとする産業発展の勢いを感じました。
■マリーナベイサンズ
ビルの上にボートが乗った形で有名なマリーナベイサンズは、ホテルに東京ビックサイトの様な大きな展示会場が併設され、ショッピングモール、フードコート、カジノなどもある、複合リゾート施設です。
マリーナベイサンズは、市街地から少し離れた海沿いに立地しているので、市街地のビル群や観光施設などを一望でき、非常に綺麗な景観を楽しむことができます。屋上(ビルの上に載っているボートの部分)には、インフィニティプールという絶景を楽しめるプールがあります。が、残念ながら宿泊しなければプールを利用できません。
- 写真左から
- ・市街地から見たマリーナベイサンズ
- ・マリーナベイサンズを見上げる
- ・マリーナベイサンズからの夜景
DOWAエコシステムは、昨年マリーナベイサンズの展示会場で開催された
CleanEnviroSummit2016に出展、
来年開催されるCleanEnviroSummit 2018にも出展予定です。
■多民族国家とホーカーズ
地元の方と観光客に人気のフードコート(ホーカーズ)では、様々な言語でやり取りがされ、所狭しに連なるお店の看板には様々な言語、中国語、字体が特徴的なタミル語、ローマ字で書かれているけど英語ではないためマレー語と思われる言葉など、が使われていました。
シンガポールの公用語は、英語、中国語、マレー語、タミル語です。
中華系をはじめとした、マレー系、インド系、その他の人々からなる多民族国家であることは知っていましたが、海外経験が少なく、日本国内でも外国人と接する機会が少ない私にとって、複数の言語が入り乱れている状況に、まず、驚きました。
何を食べようかと色々なお店のメニューを見ながら歩いていると、お店の人は色々な言語で話しかけてくるだけでなく、激しい手招きによる積極的な勧誘をされる事も多く、驚きました。そして、勧誘に負けてお店に入ることもしばしばありました。
私は日本語と片言の英語しか話せないので、メニューをみて注文する際、片言の英語とメニューや写真を指さしてのジェスチャーでやり取りしました。特に文字でしかメニューが書いていない店はカンで注文するしかありません。お米系のご飯を食べようと思い、インド系のお店でタミル語のメニューを指さして注文したところ、非常に辛い焼きそばのようなものが出てきました。(でも、美味しかったです)
タミル語、中国語、マレー語といった私が分からない言語のお店で注文することは無謀な挑戦だと思い、初めは緊張していました。が、何度かチャレンジするうちに慣れてきて、どんな料理が出てくるのか試すことが楽しくなりました。
1食おおよそ400~600円程度と安価で済ませられるため、滞在した2週間の内、4か所のホーカーズで15食分くらいを食べました。最も気に入ったのはチキンライスという料理で、蒸した鶏肉と出汁で炊いたご飯の定食のようなものです。
■罰金
シンガポールは多くの罰金制度をもつ国です。入国前にガイドブックを複数読みましたが、どのガイドブックにも罰金制度について書かれていました。
その金額にも驚きです。
罰金には、ごみや煙草のポイ捨て禁止(初犯で最高1,000SGD)といった、日本ではマナーとして守られている様なものをはじめ、国内へのチューイングガムの持ち込み禁止(最高10,000SGD)、夜10時半から朝7時までの屋外での飲酒禁止(最高1,000SGD)など、日本では馴染みのないものもあります。地下鉄の乗車券破損・損傷禁止(最高5,000SGD)というものもあり、地下鉄の切符は大切に財布に入れて移動しました。
街中にはごみ箱が至る所に設置されており、ごみ一つ落ちていないとまではいきませんが非常に綺麗な国という印象を受けました。
2週間滞在した中で警察官を見かけたのは1回だけでした。監視が厳しいわけではないのに街が綺麗なのは、みんながきちんとルールを守っているという事です。
シンガポールには罰金制度がありますが、日本国内と同様なルール・マナーで過ごせば、罰金を支払う事なく生活できると思いました。
シンガポールは、企業誘致・インフラ整備といった経済政策や、ルール等の仕組みづくりによる国民統制・治安維持等を行ってきました。マリーナベイサンズから見える都市のビル群の規模の大きさ、国内どこにでも行ける電車・バス等の交通機関の便利さなど、シンガポールは非常に発展していると感じました。
【参考資料】
外務省ホームページ
シンガポール共和国
在シンガポール日本国大使館ホームページ
シンガポール特有の生活関連主要法律案内
シンガポール政府ホームページ
Rapid Transit Systems Regulations
この記事は
エコシステム秋田株式会社
池尻 が担当しました