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廃棄物処理法施行令改正のポイント

■廃棄物処理法の改正に伴う最近の動き

■新たに示された考え方のポイント

平成22年12月17日の意見募集の結果にて新たに示された考え方のうち、産業廃棄物の処理委託を行っている排出事業者の方にとって、特に重要だと考えられる部分を簡単にまとめました。

□ 排出事業者のマニフェストA票の保存

(改正法第12条の3第2項関係)

産業廃棄物管理票を交付した排出事業者は、マニフェストA票を環境省令で定める期間保存しなければならないという制度。

  • 保存期間が「管理票を交付してから5年」と明確に示されました。

□ 処理困難通知

(改正法第14条第13項及び第14項並びに第14条の4第13項及び第14項関係)

産業廃棄物処理業者が、「現に委託を受けている」産業廃棄物の収集、運搬又は処分を適正に行うことが困難となり、又は困難となるおそれがある事由が生じたときに、遅滞なく、排出事業者に書面通知しなければならないという制度。

  • 条文中の「現に委託を受けている」産業廃棄物とは、「廃棄物の処理の委託契約をしている」産業廃棄物である、という定義が示されました。
    従って、産業廃棄物処理業者は、現在、「廃棄物の処理の委託契約をしている」廃棄物が処理困難である/処理困難のおそれがある場合、排出事業者に書面通知をしなければなりません。
  • 処理困難通知を受けた「(排出)事業者が講ずべき措置について(環境省が)通知等により示す」ことが明らかになりました。なお、この通知が発せられる時期は公開されていません。

□ 優良な産業廃棄物処理業者に係る許可期間の特例制度

(改正法第14条第2項及び第7項並びに第14条の4第2項及び第7項関係)

排出事業者にとって、優良な産業廃棄物処理業者を選ぶための目安となる制度。
産業廃棄物処理業者は、許可の更新申請時に、環境省が定める「優良基準」の適合性審査を受けることができ、この審査に受かると「優良産業廃棄物処理業者」として認められ、許可期間の特例を受けることができます。

  • 現在自治体が独自に行っている産業廃棄物処理業者の優良性評価制度によって、「許可の有効期間の特例を与えることは法制上困難ですが、その扱いについては各自治体により検討されるものと考えます」という考え方が示されました。
    従って、現在「自治体の」制度で優良認定を受けている業者も、今回新設された「国の」制度で優良認定を受ける可能性が出てきました。
  • 許可の更新申請時だけでなく、「新法施行後5年間は、随時に優良基準への適合性の審査を受けることができる」ことが明らかになりました。
  • 「許可証様式に『優良』の文字を入れる等、排出事業者に分かりやすいよう措置するべき」という意見に対して、「優良処理業者がその旨をわかりやすくアピールできるように配慮してまいります」という考え方が示されました。

今後、排出事業者にとって、優良認定を受けているか否かが一目で分かるような制度が設けられることが考えられます。

今後、廃棄物処理法施行規則の改正の公布が行われ、通知等が公開されれば、より具体的な運用方法が明らかになってくるものとみられています。


大原 この記事は
メルテック株式会社
大原 が担当しました

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