「廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則の一部改正等」
---微量PCBの取り扱いについて---
(1)背景
PCB特措法の制定後の平成14年7月に、PCBを使用していないとする電気機器等に数十ppm程度の微量なPCBが混入した絶縁油を含むもの(以下微量PCB混入廃電気機器等)があることが判明しました。
これらの廃棄物は十分な処理施設が確保されておらず、早急に処理体制の構築を図ることが求められています。
このため環境省は、既存の焼却処理施設を活用した微量PCB混入廃電気機器等の焼却実証試験を全国で行い、確実かつ周辺環境に影響を及ぼすことなく安全に分解されることを確認しました。また並行して、中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会に「微量PCB混入廃重電機器の処理に関する専門委員会」が設置され、同委員会で微量PCB混入廃電気機器等の処理方策について検討がなされ、平成21年3月にとりまとめがなされたところです。
この中で「微量PCB混入廃電気機器等については、現在その処理体制が整備されていないが、一方で高度な技術を用いて安全かつ効率的に処理を行うことが可能。このような技術を活用した処理を進めるためには、その妥当性について施設毎に評価することが必要であり、従来の都道府県知事による許可に加えて、廃棄物処理法における無害化処理に係る特例制度を活用して、微量PCB混入廃電気機器等に限り、環境大臣が微量PCB混入廃電気機器等の処理業者について認定を行うことが適当。」とされました。
※環境省ホームページ
ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理に関する特別措置法について
(2)改定内容
これを受けて環境省は、昨年11月に廃棄物処理法施行規則の一部改正を行い、無害化処理に係る特例の対象となる産業廃棄物として、微量PCB汚染廃電気機器等を追加しました。詳しくは以下のホームページをご確認ください。
環境省ホームページ
廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規制の一部を改正する省令等の交付について
これにより、環境大臣の認定を受ければ、既存の焼却処理施設でも微量PCB廃棄物を処理することができるようになりました。
(3)DOWAの取り組み
DOWAグループでは平成17年より、エコシステム秋田(株)他で上記の実証試験を行っており、微量PCB混入廃電気機器等を安全に無害化できることを確認しています。今後DOWAグループは、この無害化認定制度等を活用し、微量PCB混入廃電気機器等の処理事業に取組んで参ります。