エコプロ2018ブースツアーを再現します(5) ~最終処分編~
最終処分コーナーへようこそ
ここは最終処分場です。
焼却施設コーナーで説明した焼却処理以外にも、DOWAでは、ゴミを様々な方法で処理したうえで、最終的に残ってしまう灰を、最終処分場に埋立てて管理しています。
秋田県にある、DOWAの処分場の広さはなんと、東京ドーム2杯分の270万立米と広大で、関東から出た灰も鉄道を使って、ここに運搬されています。
われわれDOWAの処分場は、単純に埋めて終わりというわけではありません。
これが処分場の斜面部分の断面図です。廃棄物処理法では管理型処分場は「遮水構造」を有する必要があるとされています。遮水構造は廃棄物に接触した水が処分場の外へ漏洩することを防ぐために大変重要です。DOWAでは特にこの遮水構造にこだわっています。
施工前には後工程を考慮して斜面を十分に滑らかに成型し、モルタルで安定化させた後、クッション材として十分な厚さの不織布を敷きます。その上で遮水構造となる遮水シートを二重で設置します。遮水シートは斜面での施工性や斜面変形によるシートの損傷のリスクを考慮して、柔らかいゴム製のシートを採用しています。また遮水シートの間にも不織布を挟んでいます。さらに遮光性のある不織布を遮水シートの表面に設置することによって、大切な遮水構造である遮水シートの紫外線劣化も防いでいます。
万が一の漏水に対しても、処分場に張り巡らされた検知管によってその発生を検知できるだけでなく、おおよその漏洩場所も特定して対応できる体制を整えています。
また処分場に埋め立てられた廃棄物の位置情報は車両一台毎に記録されています。毎日埋立て終了後にGPSを使って測量を行い、その情報をマニフェスト等と紐づけして位置情報管理システム(GIS)で管理しています。受入日や顧客等から埋立て位置を三次元的に即座に表示させることができます。
これらはトレーサビリティの情報としてトラブル時の原因調査に利用できるだけではありません。将来、技術が進歩して過去に埋め立てた廃棄物から資源を回収する時代が来たら、これらの位置情報は非常に価値のあるものになるでしょう。
このように、DOWAは処分場が、環境や私たちの生活に悪影響を及ぼさないかを常にチェックし、将来にわたって管理し続けます。
そして、みなさまが清潔で安全な生活が送れるお手伝いをしています。
それでは最後のコーナーへ道は続きます。こちら(エピローグ)にお進みください!
この記事は
DOWAエコシステム 企画室
和田 が担当しました