土壌調査・浄化会社「蘇州同和環保工程有限公司」の紹介
DOWAグループでは2010年に、中国の日系企業としては初となる土壌調査・浄化専門会社である蘇州同和環保工程有限公司を設立しました。設立して間もなく2年になりますが、最近では「海外の土壌調査ならDOWA」と認識してくださるお客様も徐々に増え、実際の調査や浄化の案件をご依頼いただくようになりました。
現在、9名(うち日本人3名)の経験豊富なスタッフと、中国で築いた幅広いネットワークで、お客様の様々なご要望に応えられる体制となっています。現在、中国で実施している業務の例をご紹介します。
●土地履歴調査
土地の現状や履歴、周辺状況などを調査して、対象地における土壌汚染の可能性を検討します。日本と違って過去の地図や航空写真が簡単に入手できないので、独自の調査が必要です。日系企業が進出する用地の大半は農地や山林を開発した場所ですが、中には工業団地が再開発されるような例もあります。
●フェーズ1調査
企業の買収や社内調査の目的で、工場の環境に関する法規遵守状況や土壌汚染の可能性について訪問調査を実施します。法規に関する広範な知識と問題点を見つけ出す洞察力が求められる調査です。経験豊富な日本人スタッフと、法規に精通したローカルスタッフのチームで、的確な報告書とアドバイスを提供します。
■土壌汚染調査
中国でも様々な契機で土壌汚染調査を実施します。
- 工場の建設用地に土壌汚染がないことを確認するための調査
- 操業中の工場のリスク管理や買収に伴う調査
- 工場閉鎖時の調査
中国では調査の規格が法律で定められていないので、それぞれの調査に当たっては、ガイドラインや草案といったレベルの情報も駆使して、最適な調査計画を提案します。
■土壌汚染浄化
中国でも日本と同様に土壌汚染浄化を実施します。しかしながら、日本のように廃棄物処理施設や土壌浄化施設などのインフラが整っていないので、取れる対策は限られてきます。そうした状況下にあっても、お客様の土壌汚染リスクを最小化するために、可能なソリューションを提供します。DOWAではすでに中国で土壌の場外搬出処理を実施した実績があります。また、各種の現地・原位置処理についても、必要な薬剤供給や施工の体制を整えています。
■コンサルティング
- 土壌・地下水を採取して分析してみたら、基準を超える物質が検出された・・・
- 工場を閉鎖して土地を返却するにあたり、土壌汚染について行政とどのように交渉すればよいか分からない・・・
これらは実際に、この2年間で弊社に寄せられたご相談の一部です。中国の法規や様々な事情を理解し、日本企業として納得できる判断を下すための情報をご提供できる会社は、DOWAをおいて他にありません。
■お客様の声
「これまでに中国でいくつかの会社を比較しましたが、欧米系コンサルは、例えば法律情報などを提供してくれても、中国での実務に必要なレベルとしては物足りなく感じることがあります。現地の環境会社も、我々が使える程には育っていません。DOWAは、法律の解釈などに踏み込んで、我々のニーズをとらえて必要な情報を提供してくれるので、とても頼りになります。」
(中国の土壌調査を実際にご依頼いただいたお客様より)
この記事は
DOWAエコシステム 環境ソリューション室
西山 が担当しました