地下水浄化をさらに安価に ~栄養剤注入プラント開発~
微生物を活性化させることにより地下水を浄化する手法は、安価な地下水浄化方法として注目を集めています。
弊社も、地中の微生物を活性化させる栄養剤を自社開発し、コスト改善を進めて来ました。これに加え、さらなるコスト改善のため、栄養剤の調整、注入の自動化装置を開発しました。
微生物による地下水浄化は、大掛かりな土木工事を伴わないため工事費用は安く済みますが、一方で、複数回栄養剤を注入するため、栄養剤のコストのみならず、栄養剤の調整や注入にかかるコストがかさむことが課題でした。
DOWAでは、現場作業の時間の大半を占める、以下の2つの工程を自動化する装置を開発しました。
- 栄養剤調整(栄養剤(粉)の計量、撹拌、栄養液の作成)
- 栄養液注入(栄養液の計量、注入)
栄養剤自動調整装置は、自動的に栄養剤を計量し、水に溶解させ、適切な注入用の栄養液を簡単に調整できるようになりました。
また、栄養液自動注入装置は、最大32箇所の注入孔へポンプにより自動注入可能です。
栄養液自動調整装置
栄養液自動注入装置
これまでは専従の作業員が、粉体の微生物栄養剤を計量、撹拌し、注入用の栄養液を作成し、栄養液を注入をする必要があり、その人件費が浄化コストを押し上げていました。
これらの自動化装置の開発により、従来工法に比べて浄化コストを15%近くコストダウンすることが可能です。
DOWAは、土壌調査・浄化メーカーとして、日々現場作業の改善に取り組んでいます。1つ1つの改善は小さな工夫かもしれませんが、その積み重ねで、皆様のお役に立ちたいと願っております。
この記事は
ジオテクノス株式会社
土肥 が担当しました