DOWAエコジャーナル > リスクのクスリ 記事一覧 > インドネシア進出の留意点

リスクのクスリ

インドネシア進出の留意点

Q.インドネシアへ進出する際に留意すべき事を教えてください。

A.

製造メーカー各社が海外へ生産シフトを検討するにあたり、インドネシアが重要な候補地として挙げられるようになっています。ここでは、環境の観点から見たインドネシア進出時における留意点について、お話ししたいと思います。

■インドネシア進出時

インドネシアで新規に事業を開始する場合、

  1. 土地を新規に取得して工場を建設する
  2. M&A等によって既存組織および設備を活用する

の2点が考えられます。

1. 土地を新規に取得して工場を建設する場合

環境アセスの取得、工場建設許可取得、環境マネジメントおよびモニタリング計画の提出と承認が事業開始前に必要となります。
工業団地に入居し既に団地側が環境アセスを実施している場合、新規に環境アセスを取得する必要はありません。
工場の建設許可、環境計画等はインドネシア省庁にインドネシア語にて書類提出する必要があるので、ローカル担当者の採用と建設会社およびコンサルタント選定が第一歩となります。

弊社PPLiでは、環境に関する疑問点や情報のご提供の他、コンサルタント会社の紹介も実施しております。多くの進出企業では、本格的な進出前に事務所開設を行い、必要な書類手続きや許認可取得、スタッフの雇用、必要であればコンサルタント会社の選定等を行っています。

工業団地に入居する場合、その工業団地の選定も重要になってきます。
工業団地の運営状況、廃水処理施設の有無、定期的な情報提供の有無、物流アクセス、住環境からの距離等は事前に確認できます。またインドネシアでは、特に日系企業が経営する工業団地が日系企業の間で非常に人気が高いと聞いています。

2. M&A等によって既存組織および設備を活用する場合

上述のアセスや許認可の確認は必須事項です。
既存設備から新たに新規設備を導入する際など、アセスや許認可の書き換え、再取得が必要になる場合があるのでご留意ください。
また特にM&Aの場合では、環境DDの実施により、進出前に環境にかかるリスクの抽出を実施することをお勧めします。

インドネシアでは厳格な罰則規定を伴うREPUBLIC OF INDONESIA NUMBER 32が2009年に制定されました。環境全般に対して負荷を与えた場合、その組織の代表者が処罰される厳格な内容となっています。M&A成立前の大気汚染や廃棄物の不法処理、土壌汚染や水質汚染についても、法が適用される可能性があります。
具体的には、M&A前の土壌調査の実施、アスベスト含有物の有無、有害廃棄物の処理先および処理方法とマニフェスト伝票の確認、環境モニタリングの実施の有無を確認・実施することをおすすめします。

インドネシアでは、産業の発展とともに環境に関する意識も高まりつつあります。円滑にインドネシアへの進出、操業を進めるためにも、環境面に関する配慮や注意、防止活動を実施することが、リスク低減の一助となるのだと思っています。


この記事は
PPLi(インドネシア)
伊藤 が担当しました

※ご意見・ご感想・ご質問はこちらのリンク先からお送りください。
ご氏名やメールアドレスを公表する事はありません。

▲このページの先頭へ