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過積載の危険性と背景 その1 〜過積載の背景〜

廃棄物処理法では、「処理」に「収集運搬」と「処分」が含まるように、運搬は、廃棄物の処分やリサイクルの重要な位置を占めます。

運搬の課題のひとつが過積載です。過積載は、車両の破損、事故につながるだけでなく、道路の路面や構造に損傷を与え、周辺に騒音や震動による交通公害の原因ともなります。

DOWAエコシステムは、「過積載を絶対にしない・させない」という強い決意のもとに、運搬業務を行っております。今回は過積載について、もっと知っていただきたいと思い、過積載の危険性や背景、規制について、解説していきます。

■過積載は法律違反です

過積載(かせきさい)は、貨物自動車などの車両に規定の積載重量を超えて貨物を積んで走る法律違反行為です。

道路交通法 第57条
運転者は、積載重量を超えて積載して運転してはいけない。

道路法 第47条
道路の保全・交通の危険防止のため、車両の幅、重量、高さ、長さ、最小回転半径の最高限度は、政令で定める。

貨物自動車運送事業法 第17条
一般貨物自動車運送事業者は、過積載による運送の引受け、過積載による運送を前提とする事業用自動車の運行計画の作成、事業用自動車の運転者その他の従業員に対する過積載による運送の指示をしてはならない。

■新交通三悪

過積載は新交通三悪の一つです。

従来の交通三悪は、酒酔い運転、スピード違反、無免許運転とされ、1970年代から取締が強化されました。新交通三悪は、事故発生時に重大事故の原因となる危険性が高いものとして、1993年に制定されました。
新交通三悪は、シートベルト非着用、過積載、違法駐車です。

■重量精算

規制緩和後に事業者が大量参入した事により、競争が激化し、運賃が低下しました。運賃の値引き圧力の中、運搬重量に対して運賃支払いが行われる重量精算の場合、1台のトラックに沢山荷物を積んだ方が、同じ手間でより多くの運賃収入を受け取ることができるため、過積載になるまで荷物を積み運賃の値下げに応じようとする会社もあるようです。さらに、燃料代が高騰してもその高騰分を運賃に加算できない状況におかれていることも過積載増加の遠因となっていると考えられます。

●たくさん積むと

最大積載量以内では3つ積めるトラックの場合、1回の運行で3個分の運賃収入を得る事ができます。

そこを、倍の6個積めば、1回の運行で倍の運賃収入を得る事ができます。(運賃コストを下げる余地が生まれます。)

■積み残し

運搬する荷物の積み残しが発生すると、最後の1台は最大積載量よりも随分少ない数量で運搬する事になります。そうなると、運搬会社は重量に応じた運賃収入では1運行分の経費をまかなう事ができないため、空荷(トラックには積めるのに積んでいない)分の補償として費用を荷主に請求します。荷物を運んでいない分まで費用が発生する事になりますので、荷主はそれを嫌い、1台のトラックに無理やり積ませてしまう結果、過積載になるケースもあります。

また、荷主がコストを重視するあまり、運搬に関する法令違反に関心が薄いことも過積載の一因となっていると考えられます。

●積み残し

例えば 7個の荷物を運ぶ場合

3個づつ積むと

過積載は、積めば積むほど経費は安くなり、結果として安い運賃での運搬も可能になるため、一概に運送会社側の要因、荷主側の要因と言い切れない所があります。
このように複雑な要因が、後ほど説明する荷主勧告制度の創設につながったと考えられます。

次回は、最大積載量とは何か?について解説します。

【参考資料】

国土交通省 中部運輸局 岐阜運輸支局ホームページ
過積載は、荷主にも罰則が適用されます!!

国土交通省ホームページ
貨物自動車運送事業法における荷主勧告の運用通達を改正します!

内閣府ホームページ
平成26年度 交通安全施策に関する計画 参考-1 主要交通安全施策年表

【関連リンク】

DOWAエコジャーナル
法規と条例 輸送の安全を確保するための省令等の改正について
リスクのクスリ 過積載の防止
リスクのクスリ 「ルールを守る」 ~過積載編~ その1
リスクのクスリ 「ルールを守る」 ~過積載編~ その2


この記事は
DOWAエコシステム ジオテック事業部
猪又 が担当しました

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