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海外リサイクル事情(1)
〜スウェーデンの粗大ごみ回収システム〜

DOWAエコシステムでは、定期的に海外の情報・状況調査を行っています。
今回は、スウェーデンのごみ回収システムについてご紹介します。

スウェーデンには家庭系廃棄物の回収拠点として、約5,800か所のリサイクルステーションと、約600か所のリサイクルセンターがあるそうです。

リサイクルステーションは、無人の回収拠点で、拡大生産社責任(EPR:Extended Producer Responsibility)の仕組みで回収・処理される廃棄物(容器包装プラ、古紙、ガラス、金属製容器)を回収しています。市民が歩いていける距離に設置する事になっており、土地は自治体が提供し、ボックスの管理などはEPR協会が行っているそうです。

リサイクルセンターは、有人の回収拠点で、粗大ごみ、有害ごみ等を回収しています。

■リサイクルセンター

1)分別回収

リサイクルセンターには、品目毎にコンテナが設置してあり、市民がごみを車に積んでやってきます。コンテナの高さまでスロープが付いているので、市民はごみを積んだ車をコンテナの傍に停車し、コンテナに落とす形で投入できるので、楽に投入する事ができます。

2)セキュリティ対策

出入口にゲートがあり、受付員も常駐しています。
情報機器(PC、携帯電話)のコンテナの投入口は盗難防止のため小さく、施錠もされています。

リサイクルセンター建屋。
中にWEEE(家電、小型家電、パソコン等)、有害廃棄物(電池、蛍光管)などの回収コンテナがあります。

PC・携帯回収コンテナは、盗難防止のため施錠されています。

3)環境対策

情報機器(PC、携帯電話)や有害廃棄物のコンテナは、室内に設置されています。

4)戸別収集も併用

ごみの収集日を気にせずに持ち込める点は便利ですが、車がなければごみをリサイクルセンターまで持って行けません。そんな方は、年に数回、自治体が回収車で回収して回る際にごみを出すのだそうです。

■リサイクルステーション

1)分別回収

品目ごとに回収ボックスが設置してあります。回収ボックスには、センサーが付いていて、満杯になるとEPR協会が回収します。

2)回収ボックスの構造

回収ボックスは底開き構造です。収集運搬車両(ユニック車)が回収ボックスを吊り上げ、収集運搬車のコンテナ内でボックスの底を開き、ボックスの中身は収集運搬者に積み込み、空になった回収ボックスは元の場所に戻します。

■最後に

日本では、容器包装プラ、古紙、ガラス、金属製容器、粗大ごみは、ステーション収集や戸別収集で、収集されるケースが多いですが、リサイクルステーションやリサイクルセンターといった拠点を作り、そこに持ち込む、という方式は収集運搬の効率化と市民の利便性の向上に寄与するのではないかと考えます。


狩野 この記事は
株式会社エコリサイクル
狩野 が担当しました

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