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法規と条例

「海洋プラスチックごみ対策アクションプラン」が策定されました

「新たな汚染を生み出さない世界」の実現を目指し、プラスチックごみの海への流出を抑えるため、日本が率先して実施する具体的・実効的な対策が、「海洋プラスチックごみ対策アクションプラン」として8つの分野にとりまとめられました。

【関連ページ】
プラスチック資源循環と海洋プラスチックごみ対策については、以下のページを参照してください。

2019年5月31日に公表された、「プラスチック資源循環戦略」、「海洋プラスチックごみ対策アクションプラン」、「海岸漂着物対策を総合的かつ効果的に推進するための基本的な方針」の変更について整理しています。

なるほど話:プラスチック資源循環や海洋プラスチックごみ対策について

1. 経緯

2019年2月26日
海洋プラスチックごみ対策の推進に関する関係府省会議
海洋プラスチックごみ対策アクションプランについて検討
2019年5月31日
海洋プラスチックごみ対策の推進に関する関係閣僚会議
海洋プラスチックごみ対策アクションプラン了承

2. 概要

海洋プラスチックごみ対策アクションプラン(概要)より、内容をご紹介します。

出所:海洋プラスチックごみ対策アクションプラン(概要)

①廃棄物処理制度等による回収・適正処理の徹底

課題

  • アジア各国の廃棄物禁輸措置に対応した国内処理体制の増強
  • 漁具等の適切な回収

主な対策・取り組み

  • 国民の日々のごみ出し・分別回収への協力に基づく、廃棄物処理制度・リサイクル制度による回収の徹底
  • 最新技術を活用した国内回収処理体制の増強や発泡スチロール製魚箱等のリサイクル施設などの整備
  • 農業由来の使用済プラスチックの回収・適正処理等について関係団体と連携し推進
  • 漁具などの陸域における回収等を事業者団体を通じ徹底
  • 港湾における船内廃棄物の円滑な受け入れ

指標

  • プラスチックごみの国内適正処理量

②ポイ捨て・不法投棄、非意図的な海洋流出の防止

課題

  • 容器包装等のポイ捨てや漁具等の海洋流出が発生

主な対策・取り組み


(上)不法投棄防止の監視パトロール
(下)不法投棄撲滅運動シンボルマーク

  • 法律(廃棄物処理法、海洋汚染等防止法等)・条例(ポイ捨て禁止条例)違反の監視・取締りの強化
  • 毎年の「全国ごみ不法投棄監視ウィーク」(5/30~6/5)を中心とした国、自治体などによる集中的な監視パトロールの実施
  • 清涼飲料団体による、ペットボトル100%有効利用を目指し、自販機横に専用リサイクルボックスを設置する取り組みを支援
  • 河川巡視などによる不法投棄の抑制
  • 漁業者による漁具の適正管理について事業者団体を通じ徹底

③陸域での散乱ごみの回収

課題

  • 海に流出する前に、陸域で散乱ごみを回収することが必要

主な対策・取り組み

出所:アダプトプログラムとは 
(公益社団法人食品容器環境美化協会)
  • 住民、企業などが分担して街中、河川、海浜等の清掃美化等を行う取り組み(アダプト・プログラム)のさらなる展開
  • 道路のボランティア・サポート・プログラムの推進
  • 河川管理者や自治体、地域住民が連携した清掃活動やごみ回収
  • 新たに開始する「海ごみゼロウィーク」(5/30~6/8)において、青色のアイテムを身に着けた全国一斉清掃アクションを展開

指標

散乱ごみの回収活動
(全国川ごみネットワーク提供)

  • 散乱プラスチックごみ回収量(陸域)

④海洋に流出したごみの回収

課題

  • 一旦海洋に流出したプラスチックごみについても回収に取り組む必要

主な対策・取り組み

  • 海岸漂着物処理推進法に基づく海岸漂着物等地域対策推進事業により、自治体による海外漂着物の回収処理を推進
  • 漁業者による海洋ごみ等の回収・処理を、海岸漂着物等地域対策推進事業、水産多面的機能発揮対策等により支援
  • 海洋環境整備船による閉鎖性海域における浮遊ごみの回収、港湾管理者による港湾区域内の浮遊ごみの回収

指標

  • 海洋プラスチックごみ回収量

⑤代替素材の開発・転換などのイノベーション

課題

  • 海洋に流出しやすい用途を中心に、海洋生分解性プラスチック等流出しても影響の少ない素材への転換が必要

主な対策・取り組み

指標

生分解性プラスチック製の袋

  • 代替材料の生産能力/使用量

⑥関係者の連携協働

課題

  • 幅広い国民各界各層の取り組みへの拡大

主な対策・取り組み

⑦途上国などにおける対策促進のための国際貢献

課題

  • 途上国における廃棄物管理などの対策促進が必要

主な対策・取り組み

  • 途上国に対し、廃棄物法制、廃棄物管理に関する能力構築・制度構築、海洋ごみ国別行動計画の策定、廃棄物発電等の質の高い環境インフラ導入など、ODAを含めた様々な支援を実施
  • ASEAN+3海洋プラスチックごみ協力アクション・イニシアティブ」に基づきASEAN諸国を支援
  • 東南アジア地域での海洋プラスチックごみモニタリング人材の育成支援

指標

  • 国際協力により増加する適正処理廃棄物の量
    (写真左)バングラデシュ・ダッカではJICAの協力によりごみ収集率が44%から80%に改善(JICA提供)/(写真右)ミャンマー・ヤンゴンにおける日本の支援による廃棄物発電施設

⑧実態把握・科学的知見の集積

課題

  • 対策実施の基礎として、実態把握・科学的知見の充実が必要

主な対策・取り組み

  • モニタリング手法の国際調和の推進
  • 国内における排出量・排出経路等の調査・推計、漂着物や浮遊プラスチック類等の調査
  • マイクロプラスチックを含む海洋プラスチックごみの人や生態系等への影響の調査

詳しくは、環境省ホームページをご確認ください。
「海洋プラスチックごみ対策アクションプラン」の策定について


上田 この記事は
DOWAエコシステム 環境ソリューション室
上田 が担当しました

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