DOWAエコジャーナル > 法規と条例 記事一覧 > PCB廃棄物処理基本計画変更のポイント

法規と条例

PCB廃棄物処理基本計画変更のポイント

PCB廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法(以下PCB特措法)の一部改正が、平成28年5月2日に公布され、これに伴い「ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理基本計画(以下PCB廃棄物処理基本計画)」が変更されました。

■PCB廃棄物処理基本計画の主な内容

(1)PCB廃棄物の確実かつ適正な処理の推進に関する基本的な方針

  • 高濃度PCB廃棄物はJESCOで処理、低濃度PCB廃棄物は民間事業者で処理することを基本とする。
  • 高濃度PCB廃棄物は、計画的処理完了期限を達成するため、PCB特措法に基づき処分期間(計画的処理完了期限の1年前)又は特例処分期限日(計画的処理完了期限と同じ日)内に処分委託を行わなければならない。(ただし、特例処分期限日はその日までに確実に処分委託する等の一定の要件に該当しなければ認められない。)
事業名
(実施場所)
処理対象 事業対象
地域
地事業対象地域以外に保管されている処理対象物 施設能力 事業の時期
計画的
処理完了期限
事業終了
準備期間
北九州
(福岡県北九州市若松区響町1丁目)
大型変圧器・コンデンサー等 A地域 C地域の車載変圧器の一部、D地域のコンデンサーの一部 1.5トン/日(ポリ塩化ビフェニル分解量) 平成31年3月31日 平成31年4月1日から平成34年3月31日まで
安定器及び汚染物等 A地域、B地域及びC地域(大阪PCB処理事業所及び豊田PCB処理事業所における処理対象物を除く。) 10.4トン/日(安定器及び汚染物等の量) 平成34年3月31日 平成34年4月1日から平成36年3月31日まで
大阪
(大阪府大阪市此花区北港白津2丁目)
大型変圧器・コンデンサー等 B地域 C地域の車載変圧器の一部及び特殊コンデンサーの一部、E地域の特殊コンデンサーの一部 2.0トン/日(ポリ塩化ビフェニル分解量) 平成34年3月31日 平成34年4月1日から平成37年3月31日まで
安定器及び汚染物等 B地域(小型電気機器の一部に限る。) 平成34年3月31日 平成34年4月1日から平成37年3月31日まで
豊田
(愛知県豊田市細谷町3丁目)
大型変圧器・コンデンサー等 C地域 B地域のポリプロピレン等を使用したコンデンサーの一部 1.6トン/日(ポリ塩化ビフェニル分解量) 平成35年3月31日 平成35年4月1日から平成38年3月31日まで
安定器及び汚染物等 C地域(小型電気機器の一部に限る。) 平成35年3月31日 平成35年4月1日から平成38年3月31日まで
東京
(東京都江東区青海3丁目地先)
大型変圧器・コンデンサー等 D地域 C地域の車載変圧器の一部、E地域の大型変圧器の一部 2.0トン/日(ポリ塩化ビフェニル分解量) 平成35年3月31日 平成35年4月1日から平成38年3月31日まで
安定器及び汚染物等 D地域(小型電気機器の一部に限る。) 北九州PCB処理事業所及び大阪処理事業所から発生する廃粉末活性炭 平成35年3月31日 平成35年4月1日から平成38年3月31日まで
北海道
(北海道室蘭市仲町)
大型変圧器・コンデンサー等 E地域 1.8トン/日(ポリ塩化ビフェニル分解量) 平成35年3月31日 平成35年4月1日から平成38年3月31日まで
安定器及び汚染物等 D地域及びE地域(東京PCB処理事業所における処理対象物を除く。) 12.2トン/日(安定器及び汚染物等の量) 平成36年3月31日 平成36年4月1日から平成38年3月31日まで

(注)事業対象地域については、以下のとおり。

A地域:
鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県
B地域:
滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県
C地域:
岐阜県、静岡県、愛知県、三重県
D地域:
埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県
E地域:
北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、新 潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県
  • 低濃度PCB廃棄物は平成39年3月31日までに処分委託を行わなければならない。
  • 保管事業者、所有事業者、処分業者、収集運搬業者、製造者、国、地方公共団体の役割分担を明確化

(2)PCB廃棄物の発生量、保管量及び処分量の見込み

(3)PCB廃棄物の確実かつ適正な処理を計画的に推進するために必要な措置

【高濃度PCB廃棄物・高濃度PCB使用製品】

  • 都道府県市における掘り起こし調査終了の目標期日の策定
  • 掘り起し調査の強化(立入検査等)
  • PCB廃棄物早期処理関係者連絡会の活用による関係者の連携強化
  • 特別措置法と電気事業法の届出の情報共有、データの一体化
  • 都道府県市の行政代執行への支援、製造者への資金出えんその他の協力要請

【低濃度PCB廃棄物・低濃度PCB使用製品】

  • 低濃度PCB使用製品・廃棄物の実態把握、処理体制の充実

(4)PCB廃棄物の処理施設の整備・確実かつ適正な処理を確保するために必要な体制

  • 処分業者、都道府県市、国、保管事業者及び収集運搬業者等取組内容の明確化
  • 低濃度PCB廃棄物の処理の推進

(5)政府が保管事業者としてそのPCB廃棄物の確実かつ適正な処理のために実行すべき措置

  • 各省庁は、自らが保管・所有している高濃度PCB廃棄物・高濃度PCB使用製品の率先処理に当たっての実行計画を策定し、計画実施状況を毎年度公表する。
  • 低濃度PCB廃棄物も、同様の取組を進める。

(6)PCB廃棄物の確実かつ適正な処理の推進に関し必要な事項

  • 進捗状況は少なくとも1年ごとに、必要に応じて更に短い期間で点検を実施し、期限の達成が困難と認められれば、更なる追加的方策を講じることを躊躇せず、計画の見直しを行う。

■PCB廃棄物処理基本計画のポイント

これまでの基本計画では、PCB廃棄物の保管事業者の役割が定められていましたが、今回の変更では、新たに“PCB使用製品を所有”する事業者(所有事業者)の役割も定められ、「所有事業者は確実に、そのPCB使用製品を廃棄し、またはそのPCB使用製品からPCBを除去するよう努めなければならない。」とされました。

さらに、多量の高濃度PCB廃棄物を保管している事業者、高濃度PCB使用製品(電気事業法の電気工作物に該当するものを除く)を所有している事業者は、特別措置法に基づき、確実な廃棄に関する計画を策定することが求められました。

【参考資料】

詳細は環境省ホームページをご確認ください。

環境省ホームページ
ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法に基づくポリ塩化ビフェニル廃棄物処理基本計画の変更について


池田 この記事は
DOWAエコシステム ウエステック事業部
池田 が担当しました

※ご意見・ご感想・ご質問はこちらのリンク先からお送りください。
ご氏名やメールアドレスを公表する事はありません。

▲このページの先頭へ