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法規と条例

土壌汚染対策法 土壌調査の契機

土壌調査を実施する契機は色々あります。法律による義務なのか?義務ではないが実施すべきなのか?それとも調査しなくても良いケースなのか?
今回は、法律や条例に基づく土壌調査の義務がある件について、整理したいと思います。

1. 法律に基づく土壌調査の義務土壌調査の義務について

以下の場合は、土壌汚染対策法に基づき、土壌調査の義務が発生します。

  • 特定有害物質を使用する水質汚濁防止法の特定施設を廃止する場合(第3条)
  • 3,000m2以上の土地の形質の変更(解体工事や建築工事等の掘削を伴う工事)において、知事が土壌汚染のおそれがあると判断した場合(第4条)
  • 土壌汚染により、人の健康被害のおそれが生じると判断される場合(第5条)
土壌汚染対策法 契機 内容
第3条 特定有害物質を使用する水質汚濁防止法の特定施設を廃止する場合 土壌調査を行い、廃止から120日以内に、報告しなければいけません
第4条 3,000m2以上の土地の形質の変更(解体工事や建築工事等の掘削を伴う工事)において、知事が土壌汚染のおそれがあると判断した場合 土地の形質の変更に着手する30日前までに届け出をし知事が汚染のおそれがあると判断した場合には調査命令が出され、土壌調査を行わなければいけません。
第5条 土壌汚染により、人の健康被害のおそれが生じると判断される場合 知事から調査命令が出された場合には、土壌調査を行わなければいけません

なお、環境省の調べによると、区域指定された土地に対する調査契機の中では法第14条が最多です。(法第14条では、自主調査の結果、汚染が確認された場合に区域の指定を申請する事ができます。)

これは、土壌汚染対策法(法第3~5条)を契機としない土壌調査が多い事や、また、法第4条(土地の形質の変更)により、土壌汚染のおそれがあると判断され調査命令が出されてから土壌調査をするよりも、自主的に調査を行うケースがある事等が理由として考えられます。

土壌汚染対策法に基づく要措置区域・形質変更時要届出区域
(平成26年11月4日環境省調べ)
区域名 件数
要措置区域 150
形質変更時要届出区域 一般管理区域 1036 1157
自然由来特定区域 70
埋立地特例区域 7
埋立地管理区域 44
契機 件数
法第3条 431
法第4条 203
法第5条 3
法第14条 640
法第4条・法第14条 29
処理業省令第13条 1

2. 条例に基づく土壌調査の義務土壌調査の義務について

土壌汚染対策法とは別に、一部の自治体では以下のような、土壌調査の義務を課している場合があります。

表 条例で土壌汚染対策法以外にも土壌調査の契機を定めている自治体(2014年11月現在)
契機 自治体例
(水質汚濁防止法の特定施設を除く)有害物質を使用する事業所の、廃止や形質変更を行う場合に土壌調査を義務づけるもの 東京都 埼玉県
神奈川 愛知県
三重県 大阪府 等
一定規模の土地の形質の変更を行う場合に地歴調査を求めるもの 東京都 埼玉県
愛知県 三重県
大阪府 広島県 等
自主的な土壌調査の結果、基準の不適合が認められた場合、調査結果の報告をもとめるもの 名古屋市 新潟県 等

※この表は該当する自治の一例を示しており、該当する全ての自治体を網羅しているわけではありません。

このほかにも100を超える自治体で残土条例が定められており、残土を搬出する場合には、搬出する土壌の分析が必要となるケースもありますので、工事の際には注意が必要です。


この記事は
DOWAエコシステム ジオテック事業部
加藤 が担当しました

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