DOWAエコジャーナル > 法規と条例 記事一覧 > リサイクル法解説 「家電リサイクル法」

法規と条例

リサイクル法解説 「家電リサイクル法」

容器包装リサイクル法、家電リサイクル法、食品リサイクル法、建設リサイクル法、自動車リサイクル法。リサイクルに関してはさまざまな法律がありますが、そのうちの家電リサイクル法について、詳しくご紹介いたします。

■家電リサイクル法とは

家電リサイクル法とは「特定家庭用機器再商品化法」の通称です。
1998年(平成10年)に公布され、2001年(平成13年)に完全施行されました。
家電リサイクル法は経産省と環境省の管轄で、家電リサイクル法の中で出てくる主務省とは、経産省と環境省、主務大臣とは経産大臣と環境大臣を指します。

■特定家庭用機器とは

エアコン、ブラウン管・液晶・プラズマテレビ、電気冷蔵庫・電気冷凍庫、電気洗濯機・衣類乾燥機です。
2001年の本格施行以降、2011年までの間に2回、対象となる機器が追加されています。

  • 2001年(本格施行時) エアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機の4品目でスタート
  • 2006年 電気冷凍庫が電気冷蔵庫の区分に追加
  • 2009年 液晶式テレビ及びプラズマ式テレビ、衣類乾燥機が追加

■家電リサイクル法の目的は (法第1条)

家電リサイクル法は、特定家庭用機器の小売業者及び製造業者等による廃家電の収集・運搬・再商品化等を、適正かつ円滑に実施するための措置を講じ、廃棄物の減量・適正処理と再生資源の有効利用等をすすめることで、生活環境の保全と国民経済の健全な発展に寄与することを目的に施行されました。

家電リサイクル法成立までの経緯

家電リサイクル法が施行されるまで、家庭で不要となった家電製品は、その大部分が粗大ごみとして埋め立てられていました。
家電製品には鉄やアルミなどの金属類をはじめ有用な資源が多く含まれています。
最終処分場不足が深刻になってきていましたので、廃棄物の減量、資源の有効利用の観点から、廃棄物のリサイクル推進の新たな仕組みを構築するために制定されました。

■再商品化等とは(法第3条)

再商品化等とは再商品化と熱回収のことを指します。

  • 再商品化とは・・・部品や材料を製品の部品・原料として利用したり、製品の部品・原料として利用する人に有償・無償で譲渡できる状態にすること
  • 熱回収とは・・・再利用できない部分を熱を得るために自ら利用したり、熱を得ることに利用する人に有償・無償で譲渡できる状態にすること

再商品化等は、家電リサイクル法における「リサイクル」の事です。
つまり、家電リサイクル法でのリサイクルは、マテリアルリサイクル、またはサーマルリサイクル、と定義されています。

■誰がどんな責務を負うか

家電リサイクル法では小売業者・消費者・製造業者に対し、以下のような責務を負わせています。

  • 排出者は廃家電を小売業に引き渡す際、廃家電の収集・運搬料金及びリサイクル料金を支払わなければなりません。
    (法第6条)
    リサイクル料金は、メーカーによって異なりますが、料金は公表されています。
    http://www.rkc.aeha.or.jp/img/price/ryoukin2013.pdf
  • 家電量販店などの小売業者は過去に販売した対象機器や買換時に引取りを求められた対象機器を排出者(消費者)から引き取らねばなりません。
    (法第9・10条)
  • 小売業者は引き取った廃家電を、その廃家電を引き取るべき製造業者等に引き渡さなければなりません。
    (法第10条)
  • 製造業者は自らが過去に販売・輸入した対象機器を引き取らねばなりません。
    (法第17条)
  • 製造業者は廃家電を引き取ったときは遅滞なく再商品化等をしなければなりません。
    (法第18条)
  • 製造業者は引き取った対象機器のリサイクルを実施するにあたり下記のリサイクル率を達成しなければなりません。
    • エアコン:70%
    • ブラウン管テレビ:55%
    • 液晶・プラズマ式テレビ:50%
    • 冷蔵庫・冷凍庫:60%
    • 洗濯機・乾燥機:65%
    また、フロン類を使用している機器はフロンを回収・破壊しなければなりません。
    (法第18条第2項、施行令 第2・3条)
  • また、引き取る際には特定家庭用機器廃棄物管理票を作成し、排出者に管理票の写しを交付しなければなりません。
    (法第43条)

出典:環境省HP 家電リサイクル法の概要
http://www.env.go.jp/recycle/kaden/gaiyo.html

■罰則

家電リサイクル法では悪質な行為に対し、罰則が設けられています。
罰則を対象別にまとめたのが以下の表です。
小売業者、製造業者、指定法人に対して罰則が定められています。

対象 内容 罰則額
小売業者 主務大臣からの料金を変更する旨の命令(勧告の後に発せられる)に従わなかった者。 50万円以下
小売業者 主務大臣から引取り・引渡しをすべき旨の命令(勧告の後に発せられる)に従わなかった者。 50万円以下
小売業者・製造業者 再商品化等業務や資産の状況に関する報告の要望に対し、報告をしない・あるいは虚偽の報告をした者。 20万円以下
小売業者・製造業者 事務所・工場・事業場などへの立ち入り・検査を拒み、妨げ、忌避した者。 20万円以下
製造業者 主務大臣からの料金を変更する旨の命令(勧告の後に発せられる)に従わなかった者。 50万円以下
製造業者 主務大臣から引取り・再商品化をすべき旨の命令(勧告の後に発せられる)に従わなかった者。 50万円以下
製造業者 帳簿に虚偽の記載をしたり、帳簿の保存をしなかった者。 20万円以下
指定法人 主務大臣の許可をうけず再商品化等業務の全部を廃止した者。 30万円以下
指定法人 帳簿に虚偽の記載をしたり、帳簿の保存をしなかった者。 30万円以下
指定法人 再商品化等業務や資産の状況に関する報告の要望に対し、報告をしない・あるいは虚偽の報告をした者。 30万円以下
指定法人 指定法人事務所の立ち入り・検査を拒み、妨げ、忌避した者。 30万円以下

■家電リサイクルの実施状況

廃家電が引き取られた台数は、年々増加傾向にありました。
平成21年・平成22年は家電エコポイントの影響で、引取台数が急増しました。

■家電リサイクル法に基づく立入検査

家電リサイクル法第53条に基づく小売業者への立入検査の件数と指導件数が公表されています。立入検査件数は増加傾向、立入検査を実施したうち指導を実施した件数は高止まり傾向にあります。
また、指導の内訳は、「管理票の取り扱いについて」がほぼ半数を占めています。

■適正な処理の確保

平成22年10月「使用済物品の適正な処理の確保について」の通知が発出されました。

「産構審・中環審家電リサイクル合同会合(第19回)」資料9
http://www.meti.go.jp/policy/kaden_recycle/whats_new/onegai.html

経産省・環境省 いらなくなったテレビは適正に排出を(チラシ)
http://www.meti.go.jp/policy/kaden_recycle/whats_new/flyer.pdf

■関連リンク


この記事は
リサイクル事業部
蔵石 が担当しました

※ご意見・ご感想・ご質問はこちらのリンク先からお送りください。
ご氏名やメールアドレスを公表する事はありません。

▲このページの先頭へ