DOWAエコジャーナル

本サイトは、DOWAエコシステム株式会社が運営・管理する、環境対策に関する情報提供サイトです。毎月1回、メールマガジンの発行と情報を更新しています。

文字サイズ

DOWAエコジャーナル > e.コラム 過去のコラム一覧 > よしず(葦簀)・・随想

e.コラム記事一覧 ▶︎

よしず(葦簀)・・随想

今回、初めて担当させていただきます石津と申します。
私はこの4月までタイに3年間赴任していました。タイは日本より暑そうですが、日本の夏も負けず劣らずで、タイ人に日本の最高気温の話をすると驚かれます。
ということで、今回は我が家で重宝している「よしず」について書きたいと思います。

「よしず(葦簀)」は、葦の茎をシュロなどの糸で編み組んだ日除け具です。似たようなものに「すだれ(簾)」がありますが、あちらは竹を裂いたものを編んだものになります。大きな違いとしては、
①よしずは外に立てかけるがすだれは吊るす、
②よしずは縦向きですだれは横向きで使う、
というところがあります。

現在私が住んでいるのは、都心から大分離れた里山に近い借家です。今から40年ほど前に先代の大家さんが三世代住宅として建てた二階建ての物件に、妻と二人で暮らしています。

家の南側には縁側があり、縁側の前は車2台が置けるスペース、さらに大家さんの庭が広がっています。縁側では大家さんの庭を借景してお茶を飲んだり、見回りに来る近所の猫と遊んだりとのんびり過ごせますが、夏の日中は日差しで暑い上、家の前の道がハイキングコースとして紹介されてしまい、日中の人の往来が多くなりました。

そんな状況から、
①エアコンは使わず、屋外の風を家に取り込んで過ごしたい、②目隠しが欲しい、と考えて「よしず」を使うことにしました。

我が家で使用中のよしずは9尺角(270cm×270cm)と大きめで、縁側のほぼ2/3を隠しています。縁側の庇に立てかけるように設置し、上部を庇の骨組に針金で結び、下部はブロックではさむように固定しています。北側の窓も開けると家の中に風を呼び込めますが、よしずの隙間から来る風は涼やかで心地よいものです。かんかん照りで気温が高い日は、よしずに打ち水をすることで、よしずからの風の温度を下げることも出来ます。
ちなみに我が家では、よしずの陰にシダや朝顔を植えて、さらに涼しげな雰囲気作りをしています。

よしずの弱点は強い風です。我が家でも過去に、台風で留めている針金が外れてよしずが倒れた、編み糸が切れた、葦が折れたなどの被害がありました。幸い我が家でけが人は出ていないですが、よしずは水を含むと重くなるので、倒れたり落下したりすることで二次被害が生じることもあり注意が必要です。なお、我が家のように一年中設置している場合、大体2年で糸が切れたり葦が割れて強度不足になったりして交換になります。

夏場の電力使用量が懸念される中、皆さんもお使いになってみてはいかがでしょうか。


石津 この記事は
イー・アンド・イー ソリューションズ
石津 が担当しました

※ご意見・ご感想・ご質問はこちらのリンク先からお送りください。
ご氏名やメールアドレスを公表する事はありません。

▲このページの先頭へ

ページの先頭に戻る