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増田に内蔵を見に行こう!!

秋田県横手市の南東部に位置する増田は古くから産業・交通・物流の要所として栄え、東北地方では数少ない商家の町並みを残す街です。

中でも国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された中七日通り(くらしっくロード)には、歴史を感じさせる伝統的な建物が建ち並んでいます。その大きな特徴が家のなかに蔵がある「内蔵」。蔵全体が母屋で覆われた内蔵は、雪害から蔵を守るために生まれたとも言われています。

江戸後期から昭和初期にかけて、増田の商人たちによって作られた増田の内蔵が、毎年10月の「蔵の日」に一般公開されていると聞き、行ってみました。

今年の「蔵の日」は10月5日(日)。25棟の内蔵が公開されました。増田の内蔵の特徴は、その多くが今でも現役として利用されていることです。1番から番号を振られた蔵を順番に見て回ります。ボランティアの方が説明してくれますが、中にはご当主が熱心に説明してくれる蔵も。鞘(さや)飾りの美しさや、左官屋さんの塗りの技術の高さには驚かされます。

中でも私が驚いたのは「座敷蔵」の存在。蔵とはそもそも物品を収納するためにあると思っていたのですが、それは板間敷きの「文庫蔵」と呼ばれるもので、1階の奥に座敷間を配した「座敷蔵」は居住空間として利用され、今でも実際に人が住んでいる内蔵があるのだそうです。


写真左:最寄りの十文字駅は待合室が内蔵のよう!!
写真右:山吉肥料店。扉の黒漆喰を破損から守る鞘飾りが見事。

数名の地元の方々とお話する機会があったのですが、「隣に住んでいるが、今日の特別公開で初めて蔵の中に入った。」とか、「子供の頃から買い物に来ているが、奥に蔵があるなんて知らなかった。」と言う人も。内蔵は外部から隔絶された空間であるためか、近くに住んでいてもその存在を知らない場合があるのだそうです。

増田地区では「蔵の日」以外にも、伝統的家屋の一般公開を実施しています。街と建物の歴史を感じながらの内蔵巡りはいかがでしょうか?その重厚さと豪華さに驚かされますよ。


写真左:佐藤又六家。座敷蔵は現在でも居住空間として利用されている。
写真右:佐藤養助商店漆蔵資料館。観音開きの扉と総漆塗りの光沢が印象的。

【参考資料】

奥ゆかしき商家の町並み ますだ
伝統的建物の公開情報
参考図書:写真集 増田の蔵 増田十文字商工会発行


この記事は
秋田県 東京事務所 企画政策課 あきた売込み班
副主幹兼班長 塚本 敦さまから投稿いただきました

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