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環境便利帳

消費税率の変更と経過措置について

1. 改正の概要

平成24年8月、「社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律」により、消費税法の一部が改正されました。主な変更点は、消費税率の引き上げで、適用開始日と改正後税率は下図のとおりです。但し一部の取引については、経過措置が設けられていますのでご注意ください(下記3に記載)。

2. 改正後消費税率の対象となる取引の概要

原則として、改正後の消費税率は、適用開始日(8%については平成26年4月1日)以後に行われる資産の譲渡等や、課税仕入及び保税地域から引き取られる課税貨物に関わる消費税について適用されます。取引別の消費税認識時期は下図のとおりです。

取引 消費税の認識(原則)
棚卸資産の譲渡
固定資産の譲渡
引渡しのあった日
資産の貸付け 契約や慣習により支払日が定められているもの・・・支払を受けるべき日
支払日が定められていないもの・・・支払を受けた日(請求があったときに支払うべきものとされているものは、その請求日)
請負 物の引渡しを要するもの・・・目的物の全部を完成して引き渡した日
物の引渡しを要しないもの・・・その約した役務の全部の提供の完了日
人的役務の提供 約した役務の全部の提供の完了日

(例) 商品等の棚卸資産の販売の場合

Q:
適用開始日(平成26年4月1日)より前に契約した売買取引において、商品の引渡が適用開始日以降になった場合の税率は?
A:
商品等の棚卸資産の販売の場合、契約日ではなく引渡のあった日が税率の基準となります。従って、引渡が適用開始日以降の場合は、改正後税率(8%)が適用されます。
但し、一部の取引においては、後述の旧税率が適用される経過措置が設けられています。

3. 経過措置について

税率引き上げ後においても改正前の税率が適用される取引は、旅客運賃、電気料金、請負工事、資産の貸付等などのうち、条件に当てはまる取引です。ここでは工事の請負等の経過措置についてご説明します(改正法附則第5条8項)。

Q:
経過措置の適用される請負工事等とは、具体的にはどのような契約か?
A:

次の(1)及び(2)の要件を満たすものをいいます。

(1)適用の対象となる契約

  1. 工事又は製造の請負に関わる契約
  2. 測量、地質調査に関する調査、企画、立案及び監理並びに設計に係る契約
  3. ソフトウェアの開発に係る契約
  4. その他の請負に係る契約

(2)(1)の契約が、平成25年9月30日までに締結されているもの。

※着手日は関係ありません。

※契約書その他の書類を作成するかしないかは、この経過措置の適用を受ける要件とはなっていませんが、経過措置適用を明らかにするためには契約書その他の資料を作成する必要があります。

経過措置が適用される場合、下請工事についても経過措置が適応されるかどうかは、個々の取引により判断することとなります。

なお、当適用を受ける取引を行った場合、取引先に書面による通知を義務付けています。請求書等に記載しても問題ありません。書面の内容は次の事項です。

  1. 通知をする事業者の氏名・名称
  2. 経過措置の適用を受ける課税資産の譲渡等に係る資産、役務の内容
  3. 適用を受ける改正消費税法の該当条項
    • (例)工事・製造請負:消費税法附則第5条3項
    • 資産等の貸付:消費税法附則第5条4項
    • 役務提供:消費税法附則第5条5項
  4. 経過措置の適用を受ける課税資産の譲渡等の対価の額
    (消費税額等に相当する金額を含む)
  5. 通知を受ける者の氏名・名称

この他にも経過措置や経過措置が適用されるための条件等がありますので、詳しくは国税庁ホームページ等をご覧ください。

【参考資料】

国税庁ホームページ
消費税法改正のお知らせ(社会保障と税の一体改革関係)
消費税法改正等のお知らせ(国税庁)平成25年11月
平成26年4月1日以後に行われる資産の譲渡等に適用される消費税率等に関する経過措置の取扱いQ&A
平成26年4月1日以後に行われる資産の譲渡等に適用される消費税率等に関する経過措置の取扱いについて(法令解釈通達)

日本商工会議所ホームページ
消費税の転嫁対策特別措置法 5つのポイント


この記事は
DOWAエコシステム ジオテック事業部
毛利 が担当しました

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